[アニメ レビュー] シティーハンター 第11話 レオタード美女はチューリップがお好き
シティーハンター
シティーハンターといえば、冴羽獠と槇村香の繰り広げるコメディとシリアスなストーリー展開やアクションの共演が魅力の作品だ。令和になった今でも「Get Wild」ネタが通用するなんて、どんだけ愛されてるんだと思う。
今回は女子高生から盗みの手伝いをしてくれとの依頼。「キャッツ・アイ」のようなレオタードや感動的なストーリーなど、シティーハンターに求めているものが楽しめる。もちろんシメは「Get Wild」だ。
※本記事は2024年3月25日時点での視聴をもとにした記事です。
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第11話 レオタード美女はチューリップがお好き
第11話の長さは24分43秒(1483秒)。独断で起承転結の4つに分割している。これ以降はネタバレ注意です。
<登場人物>
- 冴羽 獠(さえば りょう)
- 凄腕のスイーパー(始末屋)。依頼を受けて都会の闇を掃除している。無類の女好きで”新宿の種馬”と呼ばれている。
- 槇村 香(まきむら かおり)
- 獠の相棒。スケベな獠の監視役でもある。主な武器は100tハンマー。兄である槇村秀幸も獠の相棒だった。
- 麻生 かすみ(あそう かすみ)
- 獠たちに盗みの依頼をしてきた女子高生。実は自分も「怪盗305号」という裏の顔を持っている。
第11話 レオタード美女はチューリップがお好き
<ストーリーの流れ>
⇩
乱寓博士の信頼をえて屋敷に招かれる
⇩
乱寓博士の屋敷への潜入
⇩
かすみの祖父にチューリップ見せにいく
※背景色つき文字で書かれたシーンは、シーンリプレイ対象のシーンです。
起 (98秒 + 280秒)
原作のイメージをそのまま持ってきたような都会的なOPは、シティーハンターの世界観にぴったりだ。シリーズを通しての楽曲選びのレベルが高いのもこの作品の重要なポイントだろう。その時代その時代の”かっこいい”に寄り添っていた。この頃は「最近の女子高生は発育がいいねぇ」的なフレーズはよく使われていたが、今回ひさしぶりに聞くことができた。おしりに顔を擦り付けるのもふくめて、この作品が令和の時代に受け入れられるのか興味がある。時代は獠ちゃんを”かっこいい”と捉えてくれるだろうか。
0-8
ロゴ 8秒
8-1:38
OP:「City Hunter〜愛よ消えないで〜」小比類巻かほる 90秒
1:38-2:20
復讐の依頼をこなす獠 42秒
2:20-3:08
そら飛ぶおしり怪盗305号との遭遇 38秒
3:08-3:48
女子高生からの依頼を受ける 40秒
3:48-4:30
冴えない三つ編みのガリ勉の学級委員タイプ 42秒
4:30-5:20
獠から銃を奪い取る素早い動きのかすみ 50秒
5:20-6:18
怪盗305号はかすみだった 58秒
承 (272秒)
女子高生らしからぬかすみのセクシーさに驚く香。かすみに食いつく獠に香の100tハンマーが炸裂する。特別なファンならずとも何回も見た彼らの日常で、安心感すら与えてくれる光景だ。銃弾でボールを操るシーンも「獠ちゃんなら……」と思わせてくれる。シティーハンターという作品を支えているのは、シリアスなシナリオよりもこういうおちゃらけたシーンなのかもしれない。
6:18-7:25
セクシーなかすみに夢中の獠 67秒
7:25-7:48
かすみの目的は黒いチューリップの球根 23秒
7:48-8:33
獠の銃の腕前をたよりに乱寓博士の屋敷へ 45秒
8:33-10:00
乱寓博士に念力勝負を挑むかすみ 87秒
10:00-10:50
獠の射撃で見事に乱寓博士の信頼をえたかすみ 50秒
転 (273秒)
乱寓博士の屋敷への潜入に成功するかすみたち。乱寓博士はツメが甘く、子分のサンチェスは香に一目惚れで骨抜き。かすみたちの勝利は当然の結果だ。サブキャラクターではあるものの、サンチェスの純真さと審美眼は評価すべき点があり、なんとも憎みきれないキャラクターになっている。こころなしか、このパートの香の作画にもどことなく気品がただよっている。
10:50-11:18
かすみの脳を解剖しようと企む乱寓博士 28秒
11:18-11:33
かすみのお友達を演じる獠と香 15秒
11:33-12:00
香に一目惚れしたサンチェス 27秒
12:00-12:23
サンチェスに香と獠の排除を命令する乱寓博士 23秒
12:23-13:00
”もっこりするような美女”に釣られる獠 37秒
13:00-13:23
獠の襲撃に失敗したサンチェス 23秒
13:23-14:00
香のキスで気絶するサンチェス 37秒
14:00-14:23
レオタードにこだわる獠 23秒
14:23-15:23
かすみたちの目的に気付いた乱寓博士 60秒
結 (457秒 + 103秒)
無事に黒いチューリップを盗み出し祖父のもとへ向かうかすみたち。しかしチューリップの色は赤。祖父による新種のチューリップの開発は失敗だったのだ。祖父の「この花の色は?」の質問に「黒いわ」と答えるかすみ。とても印象的なシーンで解釈の分かれるところだが、祖父とかすみがお互いの気持ちを汲んでふたりとも”嘘をついた”と解釈するのが自然だろう。獠と香が話したように、ふたりの心には黒いチューリップが咲いていたのだ。詩的でおしゃれな、シティーハンターらしい結末……からのぉ~「Get Wild」!
16:08-16:48
黒いチューリップを手に入れるも乱寓博士の怒りが爆発 40秒
16:48-17:18
かすみと香のレオタード 30秒
17:18-18:18
気球に乗って脱出 60秒
18:18-19:10
乱寓博士に超能力はない 52秒
19:10-20:03
黒いチューリップは死の床にある祖父のために 53秒
20:03-21:00
祖父の夢の成功を証明してあげたかった 57秒
21:00-22:00
目が見えなくなっていた祖父 60秒
22:00-22:30
「黒いわ」と答えるかすみ 30秒
22:30-23:00
心に咲いた黒いチューリップ 30秒
23:00-24:13
ED:「Get Wild」TM NETWORK 73秒
24:13-24:43 次回予告 30秒
シーンリプレイ
5:20-6:18
怪盗305号はかすみだった 58秒
シリアスからエロおやじへの切り替え。「空飛ぶおしりにかんぱぁ~い」というセリフ。シティーハンターだなぁ……。
13:23-14:00
香のキスで気絶するサンチェス 37秒
香が意外と簡単にキスをしてあげていてびっくり。女性らしい部分は獠ちゃんだけに見せるもんだと思っていた。
22:00-22:30
「黒いわ」と答えるかすみ 30秒
結果がどんなものであれ、孫の答えを信じようという気持ちだったのでは?かすみが持ってきてくれたものなら、チューリップの色なんてどうでもよかったのかもしれない。
感想
もっこりとギャグの連続、ときどきカッコいい獠ちゃん。シメはちょっとおしゃれに、といういつものお決まりのパターン。だがそれがいい。それにプラスしてキャッツ・アイのオマージュもあり大満足の30分だ。
シティーハンターといえば美女の依頼人というのが定番。今回のヒロインは女子高生のかすみ。怪盗305号のレオタード姿も色っぽいが、地味な学生服の姿もなかなかのものである。屋敷からの逃走シーンでは香もレオタード姿になるというサービスもあり、なにかとお得感のある回だ。
敵役の乱寓博士は強敵でもなんでもなく、単なる物語の進行上に必要なギャグ要員。香に一目惚れするサンチェスも味付け程度のキャラクターだ。ただ作品中で香が獠とは違う男性にチヤホヤされることは少ないので、サンチェスのように女性を見る目があるキャラクターはどこか私たちを安心させてくれる。
物語の最後はシティーハンターらしい想像力をかきたてられる結末だった。このシーン以外ではかすみと祖父の関係が描かれていないにもかかわらず、ふたりの過ごしてきた時間と愛情の深さがこちらに伝わってくる。
EDテーマはもちろん「Get Wild」。イントロがセリフにかぶって入ってくるところが熱い。観終わった満足と来週への期待が入り混じったこの感じが懐かしく、私くらいの年代の人間なら”「Get Wild」流れたらなんか話がまとまる”、というくらいまで調教されている。
事あるごとに”もっこり”する主人公なんて今の時代には厳しい。香のゴリラいじりなんていうのも論外だ。でもたまにはこの下世話な作品世界に帰りたくなる。私がアホみたいにボケーっと暮らしていけた、昭和という時代に戻った気分になれるからだろうか。
麻生かすみこと怪盗305号の依頼を受ける