[アニメ レビュー] ひろがるスカイ!プリキュア 第43話 プリズムシャイン!心を照らして!

ひろがるスカイ!プリキュア

 奇妙な縁でつながったましろとバッタモンダーこと紋田さん。ましろの絵本をきっかけに、このふたりの関係に変化が起こる。

 どんな個性にも輝ける場所がきっとある。子どもたちにはずっと忘れないでいてほしいメッセージが込められた回だ。

※本記事は2023年12月11日時点での視聴をもとにした記事です。


2300作品のアニメが見放題!
ドコモ以外も登録可能!
31日間無料!【dアニメストア】

第43話 プリズムシャイン!心を照らして!

 第43話の長さは24分20秒(1460秒)。独断で起承転結の4つに分割している。これ以降はネタバレ注意です



プリズムシャイン!心を照らして!

 落ち葉を見つめ自分の生き方に迷う紋田さん。そこへ絵本の結末に悩むましろがやってくる。ましろは落ち葉くんの絵本を紋田に見せるのだが。

 ましろの力強い優しさに心が揺れるバッタモンダー。しかし奪ったミラージュペンを手に彼はどこかへ消えてしまった。絶望と恐怖と救いの間でさまようバッタモンダーの前に現れたスキアヘッドは、魂を賭けた究極の選択を彼にせまるのだった。

 みんなと話し合うなかで、”落ち葉”はバッタモンダーであり自分であったのだと気づいたましろ。仲間に差し伸べてもらった手を、今度は自分がバッタモンダーに差し伸べようと思った。スキアヘッドの心無い言葉に一矢報いたバッタモンダーだったが、ついにアンダーグエナジーにのまれてしまうのだった。

 かろうじて心の輝きが消えていなかったバッタモンダーを見事に救ってみせたプリキュアたち。ひとりどこかへ去ってゆくバッタモンダー。いま彼は勇気を振り絞って新しい一歩を踏み出したのだ。

 第43話の見どころ

  • ましろの優しさ
  • バッタモンダーの意地
  • 視点を変えると世界が変わる

背景色つき文字で書かれたシーンは、シーンリプレイ対象のシーンです。



起 (300秒)

0-15
ロゴ 15秒

15-50
落ち葉くん 35秒

50-1:02
私は好きですよ 12秒


1:02-2:32
OP:「ひろがるスカイ!プリキュア 〜Hero Girls~」石井あみ 90秒


2:32-3:30
絵本に夢中 58秒

3:30-4:00
ここにも落ち葉がひとり 30秒

4:00-4:35
元ネタはふたりの会話 35秒

4:35-5:00
ハッピーエンドにしたい 25秒


 紋田さんとましろのパート。

承 (262秒)

5:00-5:35
落ち葉にハッピーエンドなんかない 35秒

5:35-6:00
正体をあらわしたバッタモンダー 25秒

6:00-6:30
嘘に安心するましろ 30秒

6:30-7:00
ミラージュペンを返して 30秒

7:00-7:40
ふたりをさえぎる壁 40秒

7:40-8:10
泣き崩れるましろ 30秒

8:10-9:22
自分の価値を証明しろ 72秒


 価値観の間で揺れるバッタモンダーのパート。

転 (338秒)

9:22-10:00
嘘をつかれても傷つけられても 38秒

10:00-10:25
勝ちと負けの世界 25秒

10:25-10:55
あるがままの自分 30秒

10:55-11:50
バッタモンダーと自分は同じだった 55秒

11:50-12:00
太陽が顔を見せた 10秒

12:00-13:10
追い詰められたバッタモンダー 70秒

13:10-14:00
存在価値とは 50秒

14:00-14:50
無価値なんかじゃない 50秒

14:50-15:00
アンダーグエナジーにのまれた 10秒


 ましろとバッタモンダーの葛藤のパート。

結 (440秒 + 120秒)

15:00-15:10
必ず助ける 10秒

15:10-17:10
変身シーン 120秒

17:10-17:30
バタフライのバフがけ 20秒

17:30-18:20
圧倒的なパワーとスピード 50秒

18:20-19:00
かすかに残る心の輝き 40秒

19:00-19:45
照らし出してみせる! 45秒

19:45-21:05
マジェスティックハレーション 80秒

21:05-21:30
おひとよし 25秒

21:30-21:50
自分の輝きを信じたら 20秒

21:50-22:20
ひろがる世界へ 30秒

22:20-22:30
今日はプリズムといっしょに 10秒


22:30-24:00
ED:「Dear Shine Sky」吉武千颯 90秒


24:00-24:20 次回予告 20秒


 ひろがる世界へ旅立つバッタモンダーのパート。

シーンリプレイ

7:40-8:10
泣き崩れるましろ 30秒

 ましろが泣いたのは紋田さんを救えなかったから。自分と同じような悩みを抱えた紋田さんの苦しさを思ってのことである。


8:10-9:22
自分の価値を証明しろ 72秒

10:25-10:55
あるがままの自分 30秒

 相反するふたつの考え方。”自分の価値”というのは他人の利益になるかどうかではかるべきものではない。


21:50-22:20
ひろがる世界へ 30秒

 新しい一歩を踏み出すのはとても勇気のいること。紋田さんの未来に幸あれ!


感想

 敵どうしでありながら自分のアイデンティティに自身が持てないという共通点から繋がりを持ったバッタモンダーとましろ。自分を追いやった張本人であるましろの純粋な”救いたい”という気持ちは、逆にバッタモンダーの劣等感を逆なでして怒らせてしまう。

 プリキュアに負けたことでギリギリしがみついていた場所を奪われてしまったのだから怒るのは当然かもしれない。しかしましろの考えに救いを求めているというのもまたバッタモンダーの本心である。

 今回のストーリーで象徴的なふたつの世界に対する考え方。能力の高さや結果で個性を評価する考えと、それぞれの個性は環境によってみんな輝ける場所があるはずだという考え。それはそのまま私たちの現実と理想に置き換えられる。

 私たちはとにかく結果を求められ失敗をすれば「使えない」という評価をくだされる。自分の個性に合わない場所でずっと苦しんで我慢していると心が壊れてしまう。でも別の場所に向かう勇気もない。バッタモンダーの気持ちが痛いほど分かる方も多いはずだ。

 ましろは本質的にはバッタモンダーと同じなのだが、ましろは近くにいる仲間のおかげで道を外れずにいれた。ましろもそれを自覚しているからこそ、バッタモンダーに手を差し伸べることができたのだ。

 最終的にスキアヘッドに抱えていた鬱屈を叩きつけ、バッタモンダーは自分の居場所を探すことになる。孤独で不安なスタートだが、そのかわりに彼は未来を選べる自由を手に入れたのだ。