[アニメ レビュー] 魔導具師ダリヤはうつむかない 第3話 真実の愛?

魔導具師ダリヤはうつむかない

 仕事中に気を失い異世界へと転生した主人公。転生した先では魔道具師のカルロの娘ダリヤとして生活していた。父の職業に興味を持った彼女は、魔道具の可能性に心を輝かせるのだった。

 人を喜ばせることに幸せを感じるダリヤ。防水布とレインコートで成功をおさめたダリヤに、兄弟子のトビアスとの婚約話が持ち上がる。それは商会にとってもダリヤにとっても良い話だったのだが……。

 2024年夏期における私の世界名作劇場枠。異世界での新しい人生を自由に生きようと頑張るダリヤの活躍に勇気づけられる作品だ。

※本記事は2024年7月28日時点での視聴をもとにした記事です。


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第3話 真実の愛?

 第3話の長さは23分40秒(1420秒)。独断で起承転結の4つに分割している。これ以降はネタバレ注意です

<登場人物>

ダリヤ・ロセッティ
魔道具師カルロの娘。過労死により転生してきた。好奇心が旺盛な活発で優しい少女。
トビアス・オルランド
ダリヤの兄弟弟子で婚約者。ダリヤの髪を地味な色に染めさせたり、私生活に口出ししたりとDV気質のあるクズ男。


第3話 真実の愛?

<ストーリーの流れ>

トビアスに婚約破棄されたことを報告するダリヤ

離婚の手続きと共同財産の精算

ダリヤの決意

ヴォルフレードとの出会い


背景色つき文字で書かれたシーンは、シーンリプレイ対象のシーンです。



起 (375秒)

 婚姻届けの提出かと思いきや婚約破棄されてしまったダリヤ。周囲の人たちはダリヤを気遣いフォローをしてくれた。もともと恋愛よりも魔道具の開発に夢中だったダリヤ。婚約破棄のダメージは大したことないように装っているが……。しかしトビアスは、ダリヤをさんざん縛り付けたあげく婚約破棄とは最低な男だ。そのうえふたりで住むはずだった新居まで新しい恋人と住もうなんて!恥知らずもいいとこである。


0-59
まさかの婚約破棄 59秒


59-2:29
OP:「ちいさな蕾」岬なこ 90秒


2:29-3:00
新しいお相手は商会の受付嬢のエミリア 31秒

3:00-3:30
新居にはエミリヤと住む 30秒

3:30-4:30
イルマとマルチェラはダリヤの味方 60秒

4:30-5:00
ルチアに婚約破棄を打ち明けるダリヤ 30秒

5:00-5:55
ダリヤはすっと魔道具に夢中 55秒

5:55-6:15
何も食べていないダリヤを心配するルチア 20秒

承 (225秒)

 事務的に淡々と進む協議のなか、身勝手な主張と泣き落としをしてくるトビアス。しかし周囲の協力のおかげで、なんとか協議を終えたダリヤだった。新居の荷物を運び出すダリヤたちだが、またそこでも嫌な気持ちにさせられてしまう。本当に情けない男トビアス。色ボケして周囲に迷惑をかけていることにも自覚はなさそうだ。


6:15-6:45
婚約破棄と共同財産の精算の協議 30秒

6:45-7:30
事務的に淡々と進む協議 45秒

7:30-8:10
すぐに新居で暮らしたいトビアス 40秒

8:10-9:20
みんなダリヤの味方 70秒

9:20-10:00
使用済みベッド 40秒

転 (300秒)

 荷物の移動や手続きと慌ただしい一日を過ごしたダリヤ。関わる人たちみんながダリヤを応援してくれている。うつむいて終えた前世での後悔。それを繰り返さないように頑張ってきた現世。ダリヤは気持ちも新たに前を向く決心をする。ここにはダリヤにはたくさんの味方がいる。それは前世では得られなかった、彼女が選んできた行動に対する”正当な評価”とも言えるのではないだろうか。


10:00-11:20
とっくに荒らされていた新居 80秒

11:20-12:00
慌ただしく忙しい一日 40秒

12:00-12:40
ダリヤを気遣うドミニクさん 40秒

12:40-13:35
イルマとマルチェラの気遣い 55秒

13:35-14:40
前世からの後悔と現世への想い 65秒

14:40-15:00
うつむくのはやめよう 20秒

結 (425秒 + 95秒)

 髪の色を元の色に戻し新しい人生に向かうダリヤ。魔道具の研究に没頭するため、気分転換もかねて森へ採取に行くことに。そこでダリヤは行倒れの兵士と出会う。その兵士は貴族の末っ子でヴォルフレードと名乗った。森で身を守るために男装するダリヤだが、かわいすぎて別の変態がよってきそうだ。離婚後さっそくのイケメンとの出会い。ダリヤもまんざらでもなさそうである。


15:00-15:20
二度目の人生は生きたいように生きる 20秒

15:20-16:00
みんなが助けてくれる 40秒

16:00-17:10
エミリヤの匂わせ 70秒

17:10-17:50
髪色を戻したダリヤ 40秒

17:50-18:35
自分らしさを取り戻したダリヤ 45秒

18:35-19:20
ダリヤが男の子に?! 45秒

19:20-20:10
行倒れの兵士との遭遇 50秒

20:10-21:40
急いで兵士を介抱するダリヤ 90秒

21:40-22:05
貴族のヴォルフレードとの出会い 25秒


22:05-23:35
ED:「Glitter」堀内まり菜 90秒


23:35-23:40
次回予告 5秒

シーンリプレイ

5:55-6:15
何も食べていないダリヤを心配するルチア 20秒

 わずかな違和感も見逃さない。ダリヤのことを本当に気にかけてくれている証拠だ。


9:20-10:00
使用済みベッド 40秒

 本当に気持ち悪い匂わせ。このえげつないあおりからエミリヤというキャラクターの人間性がわかる。


18:35-19:20
ダリヤが男の子に?! 45秒

 コナンくん?!アガサ博士もまさか異世界でも自分の発明品が活躍しているとは思っていまい。



感想

 これまで順調だったダリヤの人生に不幸が忍び寄る。これまで2年間も婚約者として付き合っていた兄弟子のトビアスが、こっそりとオルランド商会の受付嬢エミリヤ・タリーニとデキていたのだ。

 それをダリヤとの婚姻届提出の直前に告白するというトビアスのクズっぷり。しかもダリヤとの生活のために用意した家をエミリヤとの新居にするという。トビアスを徹底的に悪者にしようという強固な意思を感じる展開だ。

 しかしどんなに困難でくじけそうでも、ダリヤは「真実の愛?」なんかには負けない。なぜならダリヤには味方がたくさんいるからだからだ。イルマ、マルチェラ、ルチア、ドミニクさんとガブリエラさんやイヴァーノさんたち商会ギルドの人々。みんなダリヤの味方だ。

 ダリヤに協力してくれる彼らはダリヤのことはもちろんだが、ダリヤの父であるカルロの人間性にひかれて集まってくれた人たちだ。父から受け継いだ人の温かさは、街に光を灯す魔道具に象徴され描写されている。

 この街で愛された父の光に包まれているから、ダリヤは前を向いて頑張れる。うつむきそうになったときには、魔道具の光がダリヤをそっと導いてくれるのだ。真実の愛とは魔道具の光のことなのだ。