[アニメ レビュー] CYBER CITY OEDO 808 DATA-2 囮の機構(プログラム)

CYBER CITY OEDO 808

「CYBER CITY OEDO 808」の第2話はゴーグルが主役のエピソードだ。3人が別々に追っていた事件がひとつの場所に集約される展開と、ゴーグルのかつての相棒との再会が絡み合う見応えのあるドラマが楽しめる。
 
 特にかつての相棒サラの繊細な演技と表情、そしてゴーグルとの関係は見逃せないポイントだ。好きだの愛してるだの言わない成熟したふたりの関係は、作品として高いレベルで愛を表現することを目指していたことがうかがえる。

 声優の演技も安定感があり、作品のレベルをしっかりと支え、作品の質を向上させている。演出もシナリオも作画も最高としか言いようがないデキだ。

※本記事は2023年3月20日時点での視聴をもとにした記事です。


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DATA-2 囮の機構(プログラム)

 DATA-2の長さは45分10秒(2710秒)。独断で起承転結の4つに分割している。これ以降はネタバレ注意です



DATA-2(1) 囮の機構(プログラム)

 電警の機密データの横流しの事件を追うゴーグル。凶悪犯の殺人事件を追うセンゴク。人体売買のルートを調査するベンテン。それぞれの事件の影には軍が暗躍していた。捜査を進めるなか、ゴーグルはかつての犯罪パートナーであるサラと再会した。軍のデータを盗んだサラはドジを踏んで軍に追われていた。

 サラが軍から盗んだ情報はとんでもないものだった。軍から逃げるサラとゴーグル。実はこれは仕組まれた事件で、本当の目的はゴーグルと軍の秘密兵器を戦わせることだった。事件のすべてをゴーグルに告白するサラ。しかしゴーグルにとってサラはとの時間は、裏切りを越えた大切なものであった。

 ゴーグルの想いに相応しい自分に戻るため、サラはMOLCOSに立ち向かう。しかし抵抗も虚しくサラは息を引き取り、ゴーグルは軍に拘束されてしまった。事件のすべては軍によって仕組まれたものだったのだ。長谷川と仲間たちによって命を拾ったゴーグルだったが、城山の挑発と長谷川の命令を受け、再びMOLCOSとの対決に向かうのだった。復讐のために、サラの名誉のために。

 MOLCOSと対峙するゴーグル。MOLCOSの弱点を見抜いていたゴーグルは巧みに勇猛に戦い勝利する。最後の瞬間まで戦ったMOLCOSに残酷な指示を出し続ける城山。すべての悲しみと怒りを込めたMOLCOSとゴーグルの一撃が城山を葬り事件は終わりを告げた。

 DATA-2の見どころ

  • 個々の事件がひとつに集約される
  • サラの表情と演技
  • ゴーグル VS MOLCOS

背景色つき文字で書かれたシーンは、シーンリプレイ対象のシーンです。



起 (720秒)

0-10
ガチャッ カシーン カシーン カシーン 10秒


10-1:58
OP:「Burning World 〜追憶のコマンド〜」三浦秀美 108秒


1:58-2:40
階段を登るゴーグル 42秒

2:40-3:25
首輪の信管を外す謎の男 45秒

3:25-4:00
電警の機密データの横流し 35秒

4:00-4:20
やっちまった 20秒

4:20-5:00
強大な相手 40秒

5:00-5:45
化け物サイボーグ 45秒

5:45-6:00
殺されたのは凶悪犯 15秒

6:00-6:30
軍のサイボーグスーツ 30秒

6:30-7:00
人体売買の現場 30秒

7:00-7:40
また軍関係 40秒

7:40-8:25
センゴクの独自捜査 45秒

8:25-9:00
行き止まり 35秒

9:00-9:35
協力プレイしてくれない 35秒

9:35-10:50
軍と電警は仲悪そう 75秒

10:50-12:00
元パートナーのサラ 70秒


 3人それぞれの捜査が軍に集約されるパート。

承 (740秒)

12:00-12:40
ゴーグル有能 40秒

12:40-13:10
逃げろー 30秒

13:10-13:40
殺されても文句は言えない 30秒

13:40-14:25
仕組まれた逃走劇 45秒

14:25-15:00
キツネとタヌキ 35秒

15:00-16:00
兵器を試す絶好の機会 60秒

16:00-17:0
軍の仕掛けた罠だった 60秒

17:00-17:20
サイボーグ兵器・MOLCOS 20秒

17:20-18:10
新たなミッション 50秒

18:10-18:20
お前は俺が守る 10秒

18:20-19:00
挟み撃ちの作戦 40秒

19:00-19:30
オラわくわくすっぞ 30秒

19:30-20:00
ふたりの絆 30秒

20:00-20:32
変わっちまった 32秒

20:32-21:00
こっちも動き出した 28秒

21:00-21:25
現場のものと一致 25秒

21:25-21:45
並ぶ人体 20秒

21:45-22:10
ゴーグルで実験 25秒

22:10-22:50
サラの裏切り 40秒

22:50-23:20
告白 30秒

23:20-24:20
許し 60秒


 軍の真の目的がわかるパート。

転 (650秒)

24:20-24:55
このままじゃ 35秒

24:55-25:30
攻撃させてもらえない 35秒

25:30-26:15
サラぁぁぁ 45秒

26:15-26:55
サラへの冒涜 40秒

26:55-27:30
超能力で動かすプロテクト死体 35秒

27:30-28:05
補助電源が作動するまで3秒 35秒

28:05-28:20
ここは協力プレイ 15秒

28:20-29:35
決闘の場所は東京タワー 75秒

29:35-30:15
すべてはこの決闘のため 40秒

30:15-30:30
いくぜ! 15秒

30:30-31:05
接近戦は不利 35秒

31:05-31:45
超能力も使える 40秒

31:45-32:45
MOLCOSの覚醒が始まる 60秒

32:45-33:10
追い詰められるゴーグル 25秒

33:10-33:30
絶体絶命 20秒

33:30-34:20
長谷川が自ら乗り込む 50秒

34:20-34:55
城山の挑発 35秒

34:55-35:10
望むところだ 15秒


 事件の真相が分かり、ゴーグルとMOLCOSが対決するパート。

結 (450秒 + 150秒)

35:10-35:35
黙ってそこで見物してろ 25秒

35:35-36:10
試合再開だ 35秒

36:10-36:40
MOLCOSへの自信 30秒

36:40-37:05
タワーへ突撃 25秒

37:05-37:20
擦り上げる 15秒

37:20-38:00
目をやられた 40秒

38:00-38:40
決死の一撃 40秒

38:40-39:55
カンドリョウコウ 15秒

39:55-39:20
スピーカーから増幅 25秒

39:20-40:50
反響音が狂わせる 30秒

40:50-40:40
拳で語る 50秒

40:40-41:05
力尽きるMOLCOS 25秒

41:05-41:30
貴様だけは許せねぇ 25秒

41:30-42:55
最後はMOLCOSの腕で 25秒

42:55-42:20
タイトルの初防衛 25秒

42:20-42:40
孤独な戦士ゴーグル 20秒


42:40-45:10
ED:エンディング「愛しているかもしれない」三浦秀美  150秒


 MOLCOS vs ゴーグルのパート。

シーンリプレイ

9:00-9:35
協力プレイしてくれない 35秒

28:05-28:20
ここは協力プレイ 15秒

35:10-35:35
黙ってそこで見物してろ 25秒

 必要なとき意外は馴れ合わない。余計な手出しはしない。これぞはぐれ者のチームワーク。


18:10-18:20
お前は俺が守る 10秒

23:20-24:20
許し 60秒

 ゴーグルは全てを分かって、それでもサラを守ると宣言した。ヨボヨボになっても、もう一度コンビを組みたいと言った。完全にプロポーズだ。カッコいい!


40:50-40:40
拳で語る 50秒

 頭脳派のゴーグルが拳で語る。そこにサラを失った悲しさと怒りが表現されている。


感想

 長谷川とマシバ幕僚長のクールなつばぜり合いと、ゴーグルとMOLCOSの激しい戦い。対照的だがどちらも熱い戦いだった。そこへ狡猾な城山が乗っかってくる。城山のイキリ小物感がドラマをさらに盛り上げる。

 このエピソードで重要なキャラクターがサラだ。再会をしたその時からすでにゴーグルを騙していたわけだが、ゴーグルはそれを分かっていたはずである。それでもサラを信じたのだ。

 なにか事情があって自分に近づいてきたサラと共に行動したのは、サラと過ごした時間が嘘ではなかったのと、本気でサラが自分を裏切り続けることができないと信じていたからだろう。

「心配するな、お前は俺が守る」というゴーグルのセリフは、すべてを分かって、あえて騙されたうえで”守る”と言ったのだ。それを受けたサラの気持ちは、その直後のサラの表情を見ればよくわかる。

 終始クールだったゴーグルも、最後の戦闘ではタガが外れたかのように猛り狂った演技を魅せる。城にとどめを刺したあとの脱力したゴーグルの姿が、勝利した者とは思えない悲しさを感じさせる。

 倒れたゴーグルから画面が引き、崩れたタワーを映す。勝利の虚しさと失ったものの大きさを感じさせる画面だ。キャラクターの演技も素晴らしいが、巧みな映像演出もこの作品の魅力だ。本当にカッコいい。