「Portal」Switchで遊んだ
Portal
「Portal」はアメリカのValve Corporation(バルブ・コーポレーション)開発の3D空間パズルゲームである。バルブ社といえばゲーム配信プラットフォームの「Steam」でも有名だ。「Portal」の他にも「ハーフライフ」「カウンターストライク」「Left 4 Dead」など、数々の有名なタイトルを開発している。ずっとコンシューマ派だった私でも知っているタイトルばかりだ。「Portal」がSwitchでも遊べるようになったので、初めてこの名作ゲームを遊んでみた。
プレイヤーの目的はChellというキャラクターを操作して、3D閉鎖空間に用意されたパズルを解いて脱出するというものだ。ゲームは一人称視点で進行し、複雑に構成された閉鎖空間は一見して脱出が不可能に思われる。そこで登場するのが”ポータルを開く”というゲームシステムだ。ポータルガンで壁にポータルを作りChellを出口まで導く。これがプレイヤーの目的た。
ガラス張りの狭い部屋で目覚めた主人公・Chell。不思議なポータルと呼ばれる穴を通って部屋の外へでてみると、どうやらここは何かの研究施設のようだ。謎のアナウンスに言われるがままに施設内を進んでゆくChell。ストーリーが進むほどに仕掛けは複雑に危険になってゆく。これは本当にただのテストなのだろうか?真実にたどり着くには次々と現れる部屋を攻略してゆくしかない。ポータルガンを駆使し、Chellを出口へ導くのだ!
※ステージや謎解きのネタバレはしていません。
操作方法
移動
移動はLスティックで行う。ずっと正面を見たままChellが移動する。
視点移動
視点移動はRスティックで行う。その場から動かず周囲を見回すことができる。ステージの構造や仕掛けなどを観察するときに便利。移動中はあまり大きく視点移動をしないほうが酔わないと思う。
ジャンプ
ジャンプはAボタンかLボタンで行う。段差を登ったり床を跳び移ったりする時に使う。そんなに高く跳べるわけではない。
しゃがむ
しゃがみ動作はBボタンかLスティック押し込みで行う。しゃがんだまま移動することもできる。
ポータルの発射
ポータルの発射は青色はZRボタンで、赤色はZLボタンで行う。直前にどちらの色で発射したかは、ポータルガンのライトを見れば分かるようになっている。複雑な仕掛けをクリアする時には、ポータルを作る順番も重要になってくるので、手元で色を判別できることを知っておくと便利だ。
拾う・使う
道具を拾ったり使ったりするのはXボタンかRボタンで行う。小さいボタンを押したりするときにも同様。
遊び方
ポータルを開く
ポータルは壁に転移エリアを作ることができる。青色から赤色へ移動することができ、逆もまた可能だ。あくまで転移なので壁を通り抜けるわけではないことには注意だ。
仕掛けを乗り越え出口へ向かえ
ステージの仕掛けを乗り越えてエレベーターに向かうのが目的だ。ステージは、一見どこにも行けないようにみえる構造だったり、タイミングが大事だったり、攻撃されたりと一筋縄ではいかない。どうやっても行けそうのない場所もあるかもしれないが、あきらめずに泥臭くチャレンジしてクリアを目指すのがこのゲームの醍醐味である。時にはステージの仕掛けを逆手に取ってやり返すくらいの気持ちも大事だ。
ゲーム内では現実と同じような重力がはたらいており、うまく利用することで道がひらけるようになっている。行き詰まったと思ったら、立ち止まって周りを見回すのも大切だ。物理演算とステージにあるさまざまなモノを組み合わせて、視野を広く自由な発想で攻略してゆこう。
感想
「Portal」はゴールを目指すシンプルなゲームだ。Chellの操作もジャンプとポータルガンを撃つくらいしかない。しかしながらそのゲーム体験の豊かさは一級品だ。
ストーリーに関しては大まかには理解できるものの、意味が分からないところも多いので100%楽しめたとは言い切れない。演出なのか適当翻訳なのか判別しかねる部分もあるので、なんとも言えない感じが残る。
本編の内容はゲームの開始から雰囲気抜群で、チュートリアルを感じさせない演出になっており、プレイヤーはChellと同じ感覚でゲームの世界へと没入してゆく。巧みなゲームへの導線が私のストーリーの理解度の乏しさを十分に埋めてくれた。
理不尽さを感じながらも、実験に協力してゆくうちに仕掛けをクリアするのが楽しくなってくる。ポータルガンを手に入れてからは加速度的に面白さが増してゆく印象だ。青と赤の両方のポータルガンが揃うころには、「なんでも来い」という感じで新しいステージへの期待感が高まった。
こういうアクションパズル系の作品にありがちな、難易度が上がってゆくとタイミング合わせや時間制限系の仕掛けが増えて萎える、みたいなことはそんなに多くなかったように思う。どちらかというと、アイデアや発想に感心したことのほうが印象に残っている。
仕掛けをクリアする手順や方法を試行錯誤する楽しさや、クリア方法を思いついた時の爽快感はパズルゲームならではのもの。パズルゲーム好きや物理演算を利用した謎解きに興味がある方には、ぜひ遊んでみてほしい名作だ。
2007年の発売から15年たった今遊んでも新鮮な気持ちで遊べた。名作はいつの時代も名作でありうるということを確認した。3Dパズルゲームの代表作として永遠に名前が挙がるであろうと思う。
開発者の解説を見ながらステージを進んでゆくというモードもあり、「なぜ」「なんで」このようなステージになったのか分かるようになっている。神ゲーがいかにして神ゲーになったかの過程をたどることもできるのだ。私も勉強させてもらう。
もし自分が作るなら…
いちおうこのブログは「ゲーム作りたい」ブログなので、いつかの参考のために自分ならこうするってことを書き留めておく。あとから自分で読むためのコーナーだ。
- ステージの看板の図の説明がほしい。
- ボイスアクトも日本語に。
- ポータルを抜けるときの当たり判定を甘めにして抜けやすくする。
- ムービーではChellの外見をもっと見せる。
- スイッチ等の時間制限はもう少しヌルくしたい。