[アニメ レビュー] Shenmue the Animation 第5話 匹儔
Shenmue the Animation
「Shenmue the Animation」は、1999年にセガより発売された「シェンムー」シリーズのアニメ化作品である。原作はゲームの歴史にとって重要な作品として位置づけされているシリーズだ。
主人公の芭月涼はある日帰宅すると自宅の道場で父が謎の男ともめているところに遭遇する。目の前で父を殺された涼は、謎の男と鏡を追って調査を始める。周囲の助けもありなんとか手がかりをつかんだ涼は、謎を追って香港へ旅立つことになる。
今となっては古臭くなってしまった設定とストーリーだ。鏡と財宝の行方やマフィア組織との対立、純情な淡い恋や男臭い友情の話など、化石のような要素満載だ。だがそれがいい。
昭和の雰囲気満点の横須賀を舞台に昭和っぽいキャラクターたちが大活躍!!原作を遊んでいても遊んでいなくても昭和感を楽しめる作品になっている。いざ1986年の横須賀へ。
※本記事は2022年5月8日時点での視聴をもとにした記事です。
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第5話 匹儔
第5話の長さは23分38秒(1418秒)。独断で起承転結の4つに分割している。これ以降はネタバレ注意です。
ちなみに「匹儔」は「ひっちゅう」と読みます。匹敵するとか仲間とみなすことをいいます。
<登場人物>
- 芭月 涼(はづき りょう)
- この物語の主人公。父の仇である藍帝を追う。柔術を身につけてはいるが、まだまだ達人の域には達していない。
- 原崎 望(はらさき のぞみ)
- 涼の同級生。父を亡くし学校に来なくなった涼を心配するあまり、事件に巻き込まれてしまった。
- 陳 貴章(チン・キショウ)
- 望をさらったマッドエンジェルスと対立する貿易商の息子。涼に燕旋降脚を伝授したのは貴章である。
- 三橋 五郎(みはし ごろう)
- 横須賀のチンピラ。カツアゲを涼に止められてボコされて以来、涼を「アニキ」と呼んでいる。
- 沢野 麻衣(さわの まい)
- 涼の幼なじみで弁当屋で働いている。
- マーク・キンバリー
- 涼のバイト先の先輩でフォークリフトの達人。
第5話 匹儔
マークの大活躍で無事に望を救出した一同は、倒れた涼と貴章を見つける。しかしそれはふたりの作戦だったのだ。望の救出を確認した涼は貴章と共にマッドエンジェルスに立ち向かうのだった。
一度は逃げたものの涼を放っておけない望。マークと麻衣の賛成もあって引き返すことに。彼らを待っていたのは、マッドエンジェルスのボスとの対決に勝利した涼と貴章であった。涼が香港へ旅立つ覚悟であると知った望の心中はいかに。
横須賀の人々と別れをする涼。望は自分の想いを胸にしまい、気持ちよく涼を見送った。陳大人との別れ際にチャイの襲撃を受け、旅に同行するはずであった貴章が足を負傷してしまう。なんなくチャイを退けた涼であったが、香港へは独りで旅立つことになった。父の痕跡を求めて涼は香港へ向かった。
第5話の見どころ
- 麻衣と五郎の活躍
- 涼と貴章の友情
- 望の決意
※背景色つき文字で書かれたシーンは、シーンリプレイ対象のシーンです。
起 (90秒 + 265秒)
0-1:30
OP:「UNDEAD-NOID」伊東歌詞太郎 90秒
UNDEAD-NOID
1:30-1:50
貴章と涼の決闘 20秒
1:50-2:15
五郎の立ちション 25秒
2:15-3:00
マッドエンジェルスの目的 45秒
3:00-3:55
麻衣に相談する五郎 55秒
3:55-4:20
マークに見つかる 25秒
4:20-4:45
後が無い涼 25秒
4:45-5:25
相打ち 40秒
5:25-5:55
俺がやる 30秒
承 (290秒)
5:55-6:25
フォークリフト無双 30秒
6:25-6:45
らいどん!いえーいw→おしっこ 20秒
6:45-7:00
涼と貴章を見つける一同 15秒
7:00-7:25
やられたフリだった 25秒
7:25-8:00
燕旋降脚!! 35秒
8:00-9:00
お前たちは逃げろ 60秒
9:00-9:15
最強コンビ 15秒
9:15-9:30
気になる望 15秒
9:30-10:20
なぎ倒すふたり 50秒
10:20-10:45
ダブル燕旋降脚!! 25秒
転 (295秒)
10:45-11:15
やっぱり戻る 30秒
11:15-11:30
横須賀の覇者はどちらだ 15秒
11:30-12:00
あっさり勝利 30秒
12:00-12:50
藍帝を追う 50秒
12:50-13:10
ライバルとの友情 20秒
13:10-13:30
お出迎え 20秒
13:30-14:20
思う所あり 50秒
14:20-15:00
涼は香港へ 40秒
15:00-15:40
望の決意 40秒
結 (385秒 + 93秒)
15:40-16:05
マークにため口の涼 25秒
16:05-16:40
五郎は見る目ある 35秒
16:40-17:05
稲さんと福さんとの別れ 25秒
17:05-18:00
気持ちよく見送る望 55秒
18:00-19:00
陳大人の助け 60秒
19:00-19:20
チャイの襲撃 貴章の負傷 20秒
19:20-19:50
短期間にレベルアップした涼 30秒
19:50-20:05
一撃必殺 15秒
20:05-20:50
父を想う心 45秒
20:50-21:25
親子の時間 35秒
21:25-21:50
ありがとう 25秒
21:50-22:05
香港へ 15秒
22:05-23:35
ED:「Sympathy」鳴ル銅鑼 90秒
Sympathy
23:35-23:38
次回予告 3秒
シーンリプレイ
6:25-6:45
らいどん!いえーいw→おしっこ 20秒
なかなかノリのいい場面。テンポが良くて面白い。
10:20-10:45
ダブル燕旋降脚!! 25秒
共闘でキメ技。この熱さが昭和!
17:05-18:00
気持ちよく見送る望 55秒
秘めたる想いを伝えないままの別れを選んだ望。このふたりは、またいつか会える日が来るのだろうか。
感想
この作品は全体的にゲームの雰囲気を壊さないように気を使っているようだ。物語中の時代設定は1986年なので、画面からも昭和のにおいがプンプンする。立ち小便などはその最たるものだと思う。
この第五話は涼が横須賀を離れるまでの場面を描いている。大人数を相手にしたアクションやフォークリフトを使った救出劇など、派手に見えるシーンが印象的だ。
一方で涼とほかのキャラクターとの関係もキチンと描かれている。バイトをやめるシーンや五郎と麻衣の結婚など、簡単ではあるが安心して涼が旅立てる演出がなされていると思う。
また涼への想いをお守りに込めて渡し、自分の進むべき道の答えを出した望も切ない。心のうちに”想い”をしまい込む無口な美少女。たまらなく昭和っぽいヒロインである。
貴章との関係も古臭くまた男臭い。拳を交えて戦ったふたりに生まれた友情、共通の敵を前にした共闘、同時に放つ燕旋降脚。このふたりは父親に対する尊敬や父親との距離感も共通している。まさに昭和の親友像といったところだ。
横須賀に別れを告げ、涼は独りで香港へ向かう。鏡の謎を知るために、父のかたき藍帝に会うために。原作も完結していないのに、果たして私たちは物語の最後まで見届けることができるのだろうか?実はそこが一番気にかかるのである。
涼の残したメッセージに気づいた五郎は、望がマッドエンジェルスに捕まっていることを確認し、麻衣のところへ相談に行く。フォークリフトを使って助けに行こうと息巻く麻衣だったが、フォークリフトは貸してもらえないということで、マークに運転してもらうことになった。その頃、涼と貴章は相打ちで共に倒れてしまっていた。