[アニメ レビュー] ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん chapter 1 ツンデレと王子と天の声

ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん

 今や日本のアニメの代表ネタとなった感もある異世界転生もの。主にファンタジーな世界が主流だが、それだけに飽き足らずあらゆる設定の世界がこれまで生み出されてきた。

 本作ではゲームの中の世界が主な舞台となる。ゲーム内の悪役であるリーゼロッテを、ゲームをプレイしている主人公たちが救うという話だ。ゲーム内で王太子のジークとリーゼロッテの恋愛を、遠藤くんと小林さんがゲーム実況者のようにツッコミを入れながら応援するのだ。

 さらに現実世界の遠藤くんと小林さんの恋愛も進行するという複雑な世界観となっている。リーゼロッテを救うという目的に向かって頑張る遠藤くんと小林さん。その過程でどんどん距離が近くなるふたり。

 話数が進むにつれ作画がどんどん微妙になってゆくのはご愛嬌。面白さの平均点とOP/ED曲の良さで帳消しだ。ジークとリーゼロッテ、遠藤くんと小林さん、ふたつの恋愛の同時進行に注目されたし。

※本記事は2023年2月18日時点での視聴をもとにした記事です。


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chapter 1 ツンデレと王子と天の声

 chapter 1の長さは24分27秒(1467秒)。独断で起承転結の4つに分割している。これ以降はネタバレ注意です

<登場人物>

遠藤 碧人(えんどう あおと)
遠藤くんと同じ花橋育英高校放送部2年生。「まじこい」の布教に余念がない。遠藤くんに「まじこい」の実況プレイをさせた。
小林 詩帆乃(こばやし しほの)
遠藤くんと同じ花橋育英高校放送部2年生。「まじこい」の布教に余念がない。遠藤くんに「まじこい」の実況プレイをさせた。
リーゼロッテ・リーフェンシュタール
人気乙女ゲーム「マジカルに恋して」の悪役令嬢。婚約者ジークとヒロインのフィーネの邪魔をするキャラクター。実際は情の深いツンデレ。ゲーム上ではどのルートでも破滅する。
ジークヴァルト・フィッツェンハーゲン
ゲーム内の王国における王太子。リーゼロッテの婚約者。遠藤くんと小林さんの神の声によってリーゼロッテのツンデレに気がついた。
フィーネ
「まじこい」の主人公。リーゼロッテにイジメられるはずだった平民出身の王立魔導学院の生徒。フィーネもいずれリーゼロッテのツンデレに気づくことになる。


chapter 1 ツンデレと王子と天の声

 フィーネに詰め寄るリーゼロッテ。でもこれはゲーム「マジカルに恋して」の中の話。花橋育英高校の放送部に所属する小林さんはいつも「まじこい」を斎藤くんに布教しているのだ。部長にもプレイすることを勧められた斎藤くんは、ついに「まじこい」をプレイすることになったのだった。

 他の部員たちにも小林さんを好きなことがバレバレの斎藤くん。みんな応援してくれているようだ。一方ゲームを開始した遠藤くんは、小林さんに「まじこい」のキャラを説明してもらいながらプレイ。そしてついにリーゼロッテが登場する。

 フィーネについついキツイ言い方をしてしまうリーゼロッテ。本当はフィーネのことをとても心配しているのに。そのときジークに虹が降り注ぎ、遠藤くんと小林さんの声が届いた。この瞬間から、遠藤くんと小林さんは神としてジークにアドバイスをすることになったのだ。

 声を届けることによってリーゼロッテを死の運命から救えることに気づいたふたりは、小林さんの家で毎日ゲームをすることにした。遠藤くんの恋の行方は?フィーネを狙う謎の男は?リーゼロッテの魅力に気づいたジーク。ジークに相応しい婚約者になるために頑張るリーゼロッテ。果たして遠藤くんと小林さんはリーゼロッテとジークを幸せに導けるのか、物語は始まったのだ。

 chapter 1の見どころ

  • いかにもゲームキャラな個性的キャラクターたち
  • リーゼロッテのツンデレ
  • 遠藤くんと小林さんの初々しい初実況

背景色つき文字で書かれたシーンは、シーンリプレイ対象のシーンです。



0-40
フィーネに詰め寄るリーゼロッテ 40秒

40-1:15
二柱の神々 35秒


1:15-2:45
OP:「イビツナコトバ」ダズビー 90秒

イビツナコトバ

2:45-3:00
遠藤くんに詰め寄る小林さん 15秒

3:00-3:30
小林さんの熱い「まじこい」解説 30秒

3:30-4:00
ツンデレ悪役令嬢 30秒

4:00-4:20
一生布教してる小林さん 20秒

4:20-4:55
ふたりは放送部 35秒


 世界観の説明と遠藤くんと小林さんの紹介パート。

4:55-5:45
実況と解説で 50秒

5:45-6:00
「マジカルに恋して」 15秒

6:00-6:30
部員は了承済み 30秒

6:30-6:50
実況開始 20秒

6:50-7:10
フィーネ 20秒

7:10-7:25
バルドゥール 15秒

7:25-7:42
ファビアン 17秒

7:42-8:00
レオン先生 18秒

8:00-8:40
ジークバルト 40秒

8:40-8:55
アルトゥルはまだ出ない 15秒

8:55-9:10
ドキドキ 15秒

9:10-9:50
きtらあああ 50秒

9:50-10:15
浮気してると聞いて…… 25秒


 ゲーム世界のキャラ紹介とリーゼロッテ登場のパート。

10:15-10:35
言い方ぁ 20秒

10:35-11:20
ジークに降り注ぐ虹 45秒

11:20-11:45
ジーク理解 25秒

11:45-12:30
音声認識じゃない 45秒

12:30-13:00
チューしろチュー 30秒

13:00-14:00
き、き、きたー 60秒

14:00-14:50
リーゼロッテはかわいい 50秒

14:50-15:40
リーゼロッテの行く末 50秒


 ジークが遠藤くんと小林さんに出会うパート。

15:40-16:10
リーゼロッテを救える可能性 30秒

16:10-16:50
ジークへの自己紹介 40秒

16:50-17:30
質問は1つだけ 40秒

17:30-18:10
ツンデレ=リーゼロッテ 40秒

18:10-18:30
神託のルール 20秒

18:30-19:25
ツンデレの良さに気づくジーク 55秒

19:25-20:05
リーゼロッテを放っておけない 40秒

20:05-20:25
部室が使えない 20秒

20:25-21:30
まさかのお呼ばれ 65秒

21:30-21:55
もうすぐ、君に会える 25秒

21:55-22:10
気づいてしまったジーク 15秒

22:10-22:42
ジークに釣り合う自分になるために 32秒


22:42-24:12
ED:「花のように」Anna 90秒

花のように

24:12-24:27 次回予告 15秒


 声が届くことを利用してリーゼロッテを救うことを決意するパート。

シーンリプレイ

9:10-9:50
きtらあああ 50秒

 美しい……。いかにも悪役令嬢らしい登場シーン。


14:00-14:50
リーゼロッテはかわいい 50秒

 ジークがリーゼロッテの真の魅力に気づくシーン。ゲームの世界でも、かわいいは正義なのだ。


20:25-21:30
まさかのお呼ばれ 65秒

 そんな上手い話はないだろ。うらやまけしからん。


感想

 現実の世界とゲームの世界を簡潔に説明し、主要な登場人物を紹介しつつ、リーゼロッテを救うという最終的な目的を示す。複雑な物語を1話でまとめて説明しているのだが、少し駆け足な感じがする。それに実況の痛々しい感じが心配なのと、このネタで1クール持たせられるのかという不安。

 だがそんな心配は捨てていい。物語はそんな単純ではないし、実況もこなれてゆく。おそらく、最初の実況は痛々しい感じでという演技プランだったのだろう。物語が進むにつれ、遠藤くんと小林さんの掛け合いはどんどん調子が出てくる。そしてふたりの距離も……。

 隠しシナリオの存在や最後に登場する怪しい雰囲気の男性。これらの要素は後半への盛り上がりを予感させる。ジークとリーゼロッテだけでなく、フィーネにも魔の手がせまっている。遠藤くんと小林さんはそこに気づけるのか。

 ツンデレという概念をゲームキャラに教え込むという発想が面白く、ジークやフィーネが、特に”ツン”に対する理解を深めていくあたりはとても楽しい。彼らは立派なヲタになれる素養があると思う。

 この物語がどういった大団円を迎えるのかは興味深く、気持ちよく終わらせてくれることに期待したい作品だ。