[アニメ レビュー] ダーティペア 第8話 「やるっきゃあない!恋は女の起爆剤」
ダーティペア
TVアニメ版ダーティペアが放映されたのは1985年。原作の小説とはキャラクターの設定が少し違うが、一般的にはダーティペアといえばTVアニメ版のキャラクターを思い浮かべる方が多いだろう。だってデザインが可愛いもの。
ダーティペアは、あらゆるトラブルに対処する専門機関WWWA(スリダブリュエー)に所属する犯罪トラブルコンサルタント”ラブリーエンゼル”のユリとケイが主人公のSFアニメだ。仕事のやり方の酷さから、ラブリーエンゼルではなく”ダーティペア”と呼ばれている。
ユリとケイは外見も性格も対照的だがどちらもそれぞれに魅力的で、ダーティペアの話になると男女問わずだいたい”どっち派”か議論になる。現在でいうエヴァのレイ派・アスカ派みたいなやり取りだ。ちなみに私はユリ派でアスカ派だ。
個人的な意見であることを断っておくが、ユリとケイのデザインは80年代におけるアニメの可愛い女の子の代表的なデザインだと思う。萌文化をはじめとする以降の年代に与えた影響も多大なものがあると思う。もしかしたら初見のあなたの目にも、2人の個性はきっと魅力的に映るはずである。
※本記事は2021年1月7日時点での視聴をもとにした記事です。
第8話 「やるっきゃあない!恋は女の起爆剤」
第8話の長さは24分33秒(1473秒)。独断で起承転結の4つに分割している。これ以降はネタバレ注意です。
<ラブリーエンゼル(ダーティペア)>
ユリ
青い髪のロングヘアで色白。ぶりっ子。
ケイ
赤い髪のショートカット。男っぽい性格。
起 (97秒 + 414秒)
0-8
ロゴ 8秒
8-1:37
オープニングテーマ 89秒
1:37-2:35
夜遊びの復習 ビリーからの通信 58秒
2:35-3:00
WWWAをやめるかも ビリーが迎えに来る 25秒
3:00-4:00
ラブリーエンゼル解散の危機 ビリーとの約束 60秒
4:00-4:30
思い出は美しい 女の友情 30秒
4:30-5:00
ビリーは現在何者 30秒
5:00-5:35
喧嘩別れ 35秒
5:35-6:05
ビリーは優秀なエンジニア 30秒
6:05-7:35
ポイゾンビル WWWAはビジネス 90秒
7:35-8:00
ポイゾンビル刑務所からの技術者救出の依頼 25秒
8:00-8:31
ラブリーエンゼル出動 31秒
承 (229秒)
8:31-8:45
ケイも痩せるべき 14秒
8:45-9:15
ポイゾンビル到着 状況確認 30秒
9:15-9:45
潜入作戦開始 30秒
9:45-10:23
ケイの潜入 38秒
10:23-10:53
ユリの潜入 30秒
10:53-11:20
やっぱり痩せた方がいい 27秒
11:20-11:40
ハラハラドキドキ 20秒
11:40-12:20
助けに来ました 40秒
ケイの痩せる話。ユリのお化粧。潜入行動や戦闘などの描写は割とリアル系なのに所々に女の子らしいエピソードを挟むのもダーティペアの魅力のひとつ。ユリとケイ、潜入の仕方ひとつとっても個性が別れている。承では、施設の潜入アクションとふたりの個性を描いている。
転 (220秒)
12:20-12:45
警報はユリ? 25秒
12:45-13:30
情報交換 45秒
13:30-13:55
爆破開始 25秒
13:55-15:15
ラブリーエンゼル大暴れ 80秒
15:15-15:28
ビリーが男前のはずがない 13秒
15:28-15:44
発進時間タイマーオン 16秒
15:44-16:00
生け捕りにしろ 16秒
車両の下でのふたりのブリーフィング。こういう会話があることで物事の深みがグッと増す。爆破開始後のケイのキックはこれぞジャパニメーションな動き。イケメンにポーっとしつつもビリーに対する思いを忘れないユリが可愛い。転では、爆発とアクション。これが見どころだ。
結 (388秒 + 125秒)
16:00-16:30
シャッター閉まる ユリ絶体絶命 30秒
16:30-17:00
出発できない 30秒
17:00-17:46
決死の脱出 46秒
17:46-18:00
ケイの捜索 ビリーのロッカー 14秒
18:00-18:32
ビリーの真実 32秒
18:32-19:00
ケイ合流 28秒
19:00-19:20
ユリには話さない 20秒
19:20-20:00
ユリの葛藤 ケイの奮闘 40秒
20:00-20:38
ケイを選んだユリ 38秒
20:38-21:00
ケイの嘘 施設の爆発 22秒
21:00-21:10
いまでも好き 10秒
21:10-22:28
いつもの喧嘩 オーライ相棒 78秒
22:28-24:03
エンディングテーマ 95秒
24:03-24:33
次回予告 観ないと損するぞー 30秒
ビリーの真実を知ったケイ。彼女はユリに嘘をつく選択をする。またユリもケイと共に戦うこと選ぶ。ビリーと話をしたと語るケイと施設の爆発するシーンは、映像で視聴者に想像させるいいシーンだ。おそらくユリも真実を察している。結では、ビリーの真実。そしてユリとケイの友情をこれでもかと魅せてくれる。
感想
36年たった今でもユリとケイはかっこいいし可愛い。また当時は当たり前のように観ていたが、脚本や演出にも力を入れて創られていたことが分かって嬉しかった。
この第8話ではユリの初恋の話であるが、全編に渡ってケイとの思いやりと友情が描かれていて、ダーティペアを紹介するのにもってこいのエピソードとなっている。
オープニングテーマでは、有名なユリが「バァン」とやるシーン。ただ走ってるだけなのにカッコいいエンディングテーマ。この先の未来に待っていると思っていた、きらびやかな街やメカ。
スマホの登場は予想を越えていたみたいで、冒頭の通信を印刷する場面や本部の机から電話がせり上がってくるのはもはやギャグの領域だし、施設の起爆やビリーのロッカーなんかは全部スマホひとつでやっちゃえそうだ。
一番懐かしかったのは銃撃の閃光のカタチとアクションシーンのキック。スピーディーでキレがいい。滞空時間が長いのも特徴だ。
あとは「な」を「あ」と発音すること。こういう言葉遣いはリアルではしてなかったはずなので、当時のオタク(一般的にはまだそう呼ばれてはいなかったが)界隈では使われていたのだろうか。
今回ダーティペアを記事にするにあたって色々と調べていてわかったのだが、当時は23話までしか放映されていなかったようだ。実際は第26話まであるそうなので、36年越しに初見の話を3っつも観れると知って私もテンションが上がっている。
みんな、観ないと損するぞー!
ディスコで踊ったり紙で出力する記録媒体だったり、当時の文化の延長線上にある未来の発想が面白い。当時ではギャグで済んだが結婚に関する話題も今やセクハラである。オープンカーに揺れる髪や耳飾りの動き、銃のビーム表現なんかもカッコいい。なんだかんだ言いつつユリの為に行動を起こすケイ。ふたりの適度にドライな距離感がかっこよかった。起では、今回の目的とラブリーエンゼルのパートナーシップが描かれている。