[アニメ レビュー] 魔王2099 第2話 魔王と臣下

魔王2099

 今から500年前、魔王ベルトールは滅んだ。その後、世界は地球(と思われる)文明と融合し新たな魔導文明を築いていた。電子荒廃都市「新宿市」に再び降臨したベルトールは世界を支配しょうとするのだが……。

 この物語の主人公は再び蘇った魔王ベルトールだ。第1話ではかつての臣下であるマルキュスは大企業のトップに立ち、ベルトールへの忠誠を捨てて世界に君臨していた。

 マルキュスに裏切られたベルトールだったが、いまだベルトールへの忠誠を忘れないマキナと共に、この世界を生き抜くために前を向いて歩き出したのだった。

※本記事は2024年10月24日時点での視聴をもとにした記事です。


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第2話 魔王と臣下

 第2話の長さは23分40秒(1420秒)。独断で起承転結の4つに分割している。これ以降はネタバレ注意です

<登場人物>

ベルトール=ベルベット・ベールシュバルト
かつて魔王として君臨し世界を支配していた。500年前に勇者に敗れ滅んだが再び復活した。
マキナ=ソレージュ
かつてベルトールの配下として活躍していた。500年たってもその忠誠心は変わっていない。


魔王と臣下

<ストーリーの流れ>

ベルトールとマキナの出会い

統合歴2099年の生活様式

現状に合わせて変わろうとするベルトール

配信者ベルトール誕生


背景色つき文字で書かれたシーンは、シーンリプレイ対象のシーンです。



起 (303秒)

 マキナはなぜベルトールへの忠誠を裏切らないのか。その理由が説明される。現在は小ぢんまりとした部屋での二人暮らしだが、魔導文明のおかげでそれなりの生活はできているようだ。料理を褒められて喜ぶマキナが微笑ましい。


0-20
迫害される不死の少女 20秒

20-1:23
魔王ベルトールに助けられる少女 63秒

1:23-1:43
微笑むマキナ 20秒

1:43-1:55
朝食をつくるマキナ 12秒

1:55-2:30
生活をサポートする技術 35秒

2:30-3:33
料理を褒められて喜ぶマキナ 63秒


3:33-5:03
OP:「ホロウ」シユイ 90秒


承 (317秒)

 街では不死の者たちが消える事件が起こっているという。まずは魔王としてのチカラを取り戻すことが先決。2099年の生活はマルキュスの開発したファミリアと呼ばれる機器によって支えられている。


5:03-6:03
不死たちの行方不明の謎 60秒

6:03-7:03
力の源である魔王への信仰を集めないといけない 60秒

7:03-7:30
ベルトールとのお出かけ 27秒

7:30-8:00
スキャンでフィッティング 30秒

8:00-8:30
肉体美には自信のあるベルトール 30秒

8:30-9:35
衣装には実用性を重視するベルトール 65秒

9:35-10:20
ファミリアは魔法とスマホを融合させたようなシステム 45秒

転 (325秒)

 マキナに連れられて街を散策したベルトールは、この時代で生きていくために自分が変わる必要があると判断した。再び世界を支配するため、動き始めたベルトール。しかし仕事の探し方も知らないベルトールは、思い切った方法で仕事を探し始める。


10:05-10:50
ベルトールに触れられて歓喜のマキナ 45秒

10:50-11:20
ファミリアは便利だけど裕福に暮らせるわけではない 30秒

11:20-12:10
現状を理解し適応しようとするベルトール 50秒

12:10-12:40
再びベルトールに忠誠を誓うマキナ 30秒

12:40-13:40
マキナは過保護で心配性 60秒

13:40-14:00
仕事の見つけ方に悩むベルトール 20秒

14:00-15:00
世界の中心で求職を叫ぶ魔王 60秒

15:00-15:45
いろいろ教えてくれる優しいおっちゃん 45秒

結 (370秒 + 95秒)

 現代の就活においては魔王の戦績も王国の運営も評価はされない。そもそもファミリアが装着できないベルトールは仕事の紹介はしてもらえない。自信を失い始めたベルトールに、マキナは友人の高橋を紹介する。そして高橋のアドバイスでベルトールは配信者として第2の人生をスタートすることになった。


15:45-17:33
魔王時代の経歴を誇るベルトール 108秒

17:33-17:48
ファミリア未装着の者は仕事を紹介してもらえない 15秒

17:48-18:23
自信がなくなってきたベルトールを励ますマキナ 35秒

18:23-18:55
マキナの友達を紹介してもらう 32秒

18:55-20:00
超フレンドリーな高橋 65秒

20:00-20:15
高橋とマキナは魔王系の同人界隈で知り合った 15秒

20:15-20:30
高橋のファミリアに触れるベルトール 15秒

20:30-21:00
ファミリアの仕組みを探っていた 30秒

21:00-21:20
マルキュスによりファミリアはベルトールが付けられないように設計されている 20秒

21:20-22:05
ベルトールに最適な職業は配信者 45秒


22:05-23:35
ED:「スピラ」sekai 90秒


23:35-23:40
次回予告 5秒

シーンリプレイ

2:30-3:33
料理を褒められて喜ぶマキナ 63秒

 とても嬉しそうなマキナの笑顔。ベルトールをとても敬愛していることがわかる。


15:00-15:45
いろいろ教えてくれる優しいおっちゃん 45秒

 現世とは違う進化をした街でも、こういう世話焼きなおっちゃんが健在なのはホッとする。ここは確かに私たちの世界の可能性のなかのひとつなのだと実感できる。


20:00-20:15
高橋とマキナは魔王系の同人界隈で知り合った 15秒

 どんなに世界が変化しようとも、われわれ日本人は同人誌という文化を捨てられないらしい。



感想

 パッと見はありきたりの異世界転生ものだが、舞台の設定がファンタジーの世界と人間の世界が融合しているというのが特徴的だ。コンピュータ技術と魔法により独特の魔導文化を築いている。

 ベルトールが降り立った2099年の世界は、巨大なビルが立ち並ぶ近未来都市。映画「ブレードランナー」のような街は「新宿市」と呼ばれている。人々はファミリアと呼ばれる機器を首の後ろに装着し、魔導技術の恩恵で暮らしている。ファミリアを使う様子は「攻殻機動隊」を思い出す。

 それらのオマージュと思われる要素がうまく世界観に反映され、単なる魔法ファンタジーではなく、SFとして私たちにもこんな未来がくるかもしれないと想像させてくれる。

 そんな未来都市にいきなり放り込まれたベルトールを導いてくれるのが、かつての臣下であるマキナだ。彼女は過去にベルトールによって命を救われたことから、ベルトールに心酔し忠誠を誓っている。

 ベルトールは魔王であり、その魔力は世界を支配するほど強大だった。しかしベルトールの本当の能力は、魂の美しさを見抜くことができる能力だ。事実その能力によりマキナの心の美しさを見抜き、彼女を救い臣下へと迎えることができた。

 ベルトールはマキナに対してリスペクトを持った態度をとっており、ふたりはとてもいい関係を保っている。いつかマキナの献身が実を結んでほしいなと思う。

 これだけ世界観を作っておいて魔王の復権の第一歩が配信者というオチ。第1話からホロライブの常闇トワ様の配信画面が登場していたのはこのフリだったのだ。もしかしたらベルトールとトワ様のコラボなんかも観れるかもと期待したりする。