[アニメ レビュー] ちいかわ 第3話 「イカ/パイシチュー」ほか

ちいかわ
私たちが住んでいる日本という国は、かわいいがあふれている。少々うぬぼれが過ぎるかもしれないが、私は小さい子供ころから日本のアニメのキャラクターが世界一かわいいと思って生きてきた。
さすがに今では海外のキャラクターにも魅力を見いだせるようになり、かわいいと思えるようにはなった。それでもやっぱり日本が生みだすキャラクターのかわいさは格別だと思っている。
「ちいかわ」は「すみっコぐらし」と共に私が知らないあいだに若い人たちに人気になっていたキャラクターで、どちらもとてもシンプルでかわいいデザインが印象的だ。
こういう無垢なキャラクターたちに教訓や生きるヒントなどを言わせるのはよくあるパターンだが、「ちいかわ」はただ純粋に感じたままにキャラクターたちがコミュニケーションをとっているだけだ。
コミュニケーションといっても、言葉をしゃべるのはハチワレだけ。そこに浮かび上がってくるのは素直で純粋な気持ちのやりとり。そこにキャラクターの個性をリアルに感じさせる何かがある。
90秒で泣ける笑える癒やされる。私はやっぱり日本のかわいいは世界一だと思うのだ。
※本記事は2023年5月20日時点での視聴をもとにした記事です。
2300作品のアニメが見放題!
ドコモ以外も登録可能!
31日間無料!【dアニメストア】

第3話 「イカ/パイシチュー」ほか
各話の長さは1分30秒(90秒)。独断で起承転結の4つに分割している。これ以降はネタバレ注意です。
<登場人物>
- ちいかわ
- 主人公のなんかカワイイいきもの。言葉を交わすよりも気持ちでコミュニケーションをとる。ハチワレとは親友。
- ハチワレ
- 猫のキャラクターで言葉を巧みに操る。物語の主人公でもあり語り部でもある。
- うさぎ
- ハイテンションカオス。常に何かを巻き込み巻き起こす。嵐のようなキャラクター。

第1話~第15話
「ちいかわ」の見どころ
- やさしさと共感
- 気持ちのコミュニケーション
- うさぎのカオス
※背景色つき文字で書かれたシーンは、シーンリプレイ対象のシーンです。
第3話 「イカ/パイシチュー」
起 (10秒)
0-10 よっちゃんイカ 10秒
よっちゃんイカの紹介パート。
承 (10秒)
10-20 うさぎ登場 10秒
イカのうさぎのパート。
転 (15秒)
20-35
交換すると…… 15秒
イカになると食べられないパート。
結 (25秒 + 30秒)
35-1:00 パイシチューin 25秒
1:00-1:30 ED:「ひとりごつ」 30秒
こっちは中に入って食べられるパート。
第5話 「チャリメラ/チャルメラ」
起 (10秒)
0-10 知ってる? 10秒
ハチワレがどやるパート。
承 (10秒)
10-20 えっ……まぁいいか 10秒
ちいかわがハチワレの言い間違いをスルーするパート。
転 (15秒)
20-35 さいこう! 15秒
チャルメラをおいしく食べたパート。
結 (25秒 + 30秒)
35-1:00
あらためて さいこう! 25秒
1:00-1:30 ED:「ひとりごつ」 30秒
もう一回やりなおすパート。
第11話 「ひとりごつ」
起 (20秒)
0-20 曲の導入 20秒
曲が始まるパート。
承 (10秒)
20-30
1コーラス終了 10秒
ひととおり歌うパート。
転 (10秒)
30-40 Cメロ 10秒
変化をつけるパート。
結 (20秒 + 30秒)
40-1:00 なまーがわーきー 20秒
1:00-1:30 ED:「ひとりごつ」ハチワレ(CV.田中誠人) 30秒
ラストのサビを歌うパート。
シーンリプレイ
第3話 20-35
交換すると…… 15秒
うさぎは策士。ただのカオスではないところが恐ろしい。
第5話 35-1:00
あらためて さいこう! 25秒
自分の間違いを告白するハチワレ。ちっとも気にしていないちいかわ。ふたりの笑顔は最高!
第11話 20-30
1コーラス終了 10秒
非常に緊張感のある素晴らしい演技。
感想
「イカ/パイシチュー」では実在する商品とのコラボ回。コラボといってもブランド持ち上げのいわゆる案件ではなく、よっちゃんイカへの愛が感じられるお話である。ちいかわの興味や欲望に素直なところや、うさぎのカオスが楽しめる。アレもこれも手に入れるのは無理なのかと思いきや、全部手に入れるうさぎのカオスっぷりに笑わせられる。
「チャリメラ/チャルメラ」も同じくチャルメラとのコラボ回。名前を間違えるという内容に理解を示した明星の懐の深さにも拍手を送りたい。自分が美味しいと思ったチャルメラをちいかわに食べさせたいハチワレと、その気持がうれしいちいかわの気持ちのやり取りがまぶしい。大好きな友達とチャルメラを美味しく食べた。その事実がふたりにとって一番大切な思い出なのだ。
「ひとりごつ」はEDに歌詞をつけたハチワレの弾き語り回。緊張して声が震える演技がリアルでかわいらしい。雨上がりの朝の風景が浮かんでくるような空気感がすばらしい名曲。日常のありふれた一場面を切り取った俳句のような歌詞と、ハチワレの一生懸命で実直な歌声が印象的だ。聴いているちいかわと同じように拍手をしてしまった方もいるだろう。
どのエピソードも多くを語らず、ちいかわたちの感情のやりとりを描いており、その素直さに心が洗われる。良きにつけ悪きにつけキャラクターたちは純粋に、自分の気持ちに正直に行動する。あるがままに。
それはときに模範的な”良い子”の行動ではない場合もある。善悪にかかわらず、意図的ではない純粋で無垢な行動が私にとっての”かわいい”だ。ちいかわで言うならば、うさぎが最もそれを体現しているだろう。
ちいかわは90秒という短い時間で私たちのイマジネーションや感情や思い出を刺激してくれる。先に進むと話数をまたぐストーリーアニメ的な展開も増えてくるが、私の好みで言わせてもらうと、初期の1話完結のエピソードこそ「ちいかわ」の魅力がギュッと詰まっているように思うのだ。