[アニメ レビュー] HIGHSPEED Étoile #05 耳を澄ませて
HIGHSPEED Étoile
新たなエネルギーの発見によって環境問題が改善された近未来。そのエネルギーを利用した「NEX Race」と呼ばれる、時速500kmを超えるスピードのマシンによるレースが登場した。
その「NEX Race」に新人として挑戦することになった輪堂凛。ここまではレースで良い結果を残すことができていない。凛に与えられた期間は1年。キング、クイーン、その他のライバルたちを制し表彰台に登る日は来るのだろうか。
#1では全く頭に入ってこなかったレースの描写。それによって離脱した方も多いかと思われる。しかし#2,#3、#4とライバルたちのエピソードを挟むことでレースの解像度が上がり、レース展開を楽しめるようになった。
凛をはじめとするキャラクターたちはとてもかわいく、CGで描かれたマシンには実際の企業ロゴが貼ってありモデリングもこだわっている。思っているよりもずっと力の入った作品なので、1話切りするには惜しい作品だと思う。
※本記事は2024年5月26日時点での視聴をもとにした記事です。
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#05 耳を澄ませて
#05の長さは24分07秒(1447秒)。独断で起承転結の4つに分割している。これ以降はネタバレ注意です。
<登場人物>
- 輪堂 凛(りんどう りん)
- レースでは最下位が定位置の新人ドライバー。周囲の空気を和ませる個性を持っている。
- ami
- 凛のレースマシンに搭載されたAI。凛からは友達のように「amiちゃん」と呼ばれている。
#05 耳を澄ませて
<ストーリーの流れ>
⇩
激しく熱いレース展開
⇩
amiのナビゲーションで走りが変わる凛
⇩
自分のドライビングで勝負をかける凛
※背景色つき文字で書かれたシーンは、シーンリプレイ対象のシーンです。
起 (300秒)
ちょっと奇妙なイメトレをする凛と、それを真似するキャラクターたちが微笑ましい。今回のコースのポイントや見どころをしっかり見せてくれるのは助かる。いつもは最下位付近が定位置の凛だが、今回のレースは頑張ってくれそうだ。
0-25
スタート地点に座り込む凛 25秒
25-55
斬新なイメトレ 30秒
55-1:10
目指すはサーキットのエトワール 15秒
1:10-2:40
OP:「ADRENALIZED」水樹奈々 90秒
2:40-3:00
第6戦の舞台はモナコ 20秒
3:00-3:40
27つあるコーナーとトンネルの直線が見どころ 40秒
3:40-4:05
ドライバーの力量で勝敗が決まる 25秒
4:05-4:35
なんとかレースに残れた凛 30秒
4:35-5:00
レースのスタート 25秒
承 (330秒)
それぞれが火花を散らす熱いレース展開。コースの難しさやドラーバーたちの攻防の面白さを伝えることに成功している。#05ともなれば私たちも各キャラクターがある程度は頭に入っているので、#01のときとはレースの解像度が違う。順位やライバル関係が整理され、純粋にレース展開を楽しめるようになっている。
5:00-6:00
レグリーズの攻防を持ちこたえる凛 60秒
6:00-7:00
プラージュからのシケイン 60秒
7:00-8:15
ギリギリを攻める真剣勝負 75秒
8:15-8:40
まわりが見れるようになった凛 25秒
8:40-9:10
ピットインする悠然としないソフィア 30秒
9:10-9:40
各車ピットイン 30秒
9:40-10:00
モナコは屈指の難コース 20秒
10:00-10:30
完走することが凛の財産になる 30秒
転 (270秒)
今まで脇役だったamiがその実力の片鱗をみせる。凛に正解の指示を出すことによって最高の走りをさせる。常にやる気マックス状態の凛と冷静な判断を下すamiが合わされば鬼に金棒というわけだ。そこにはamiの指示を再現するテクニックや度胸も必要。凛のポテンシャルがあっての戦略だと思われる。
10:30-11:00
凛は勝利のために選ばれたドライバー 30秒
11:00-11:50
勝利を導く声に耳を澄ませ 50秒
11:50-12:45
瞬く間に順位を戻すキングとクイーン 55秒
12:45-14:00
セッティングとamiのナビゲーションで走りが変わる凛 75秒
14:00-15:00
順位を上げてゆく凛 60秒
結 (403秒 + 144秒)
凛が珍しく上位でレースを終えようとしている。amiはここからさらに順位を上げるために、凛に好きなように走ることを提案。しかし凛は順位を上げることができず5位でレースを終える。能天気にシーズンオフを楽しみにする凛と結果を分析するami。この対照的な反応が今後どう影響するのか。何かドラマを生みそうな予感がする。
15:00-15:50
amiはレギュレーション違反ではない 50秒
15:50-16:05
ドライビングが鍵となるコースではキングが有利 15秒
16:05-16:50
ひとつひとつの選択がレースに影響する 45秒
16:50-17:35
上位に食らいつく凛 45秒
17:35-18:40
意外にも表彰台を狙える位置にいる凛 65秒
18:40-19:30
amiと凛のコンビネーション 50秒
19:30-20:00
アホと敗北、どちらを選びますか? 30秒
20:00-20:40
アホでも勝つことです! 40秒
20:40-21:10
ソフィアに煽られる凛 30秒
21:10-21:30
キングを煽っちゃう凛 20秒
21:30-21:43
メンタルだけならトップドライバー 13秒
21:43-23:13
ED:「ファンファーレ」SCANDAL 90秒
23:13-23:30
凛の順位を学習するami 17秒
23:30-24:00
次回予告 30秒
24:00-24:07
エンドカード(イラスト:藤真拓哉) 7秒
シーンリプレイ
10:00-10:30
完走することが凛の財産になる 30秒
千登世さんをはじめとするチームのメンバーは凛の成長に期待している。だからこそ、こんな言葉が出てくるのだ。
11:00-11:50
勝利を導く声に耳を澄ませ 50秒
AIによるドライビングマネジメント。amiはそのために凛のマシンに搭載されていたのだ。
20:00-20:40
アホでも勝つことです! 40秒
だから応援したくなる。それでこそ凛だ。
感想
これまでのエピソードが活きてくる、そして凛のドライバーとしての才能の片鱗が見えた回だった。凛をサポートするamiが本格的に活躍したのも印象的だ。
#1では「NEX Race」の概要と主人公が輪堂凛であることが伝わればいいという判断だったと思われる。その代償として、ライバルたちとそのマシンが分からないままレースが展開するため、レースの魅力が私たちに全く伝わらなかった。
#4まで観てきた方にはそういった問題が解消され、今回のレースは#1から見違えるほど楽しめたのではないだろうか。絶対的な王者キングとそれを狙うクイーン。クイーンを守り後続車を彼女に寄せ付けない女王の盾リチャード。その他のドライバーたちが表彰台に上がるには、まずはリチャードの攻略が必要となる。
この上位層に食い込むために他のドライバーはお互いに駆け引きをしながら戦っている。そこを抜けリチャードを抜いてやっとキングやクイーンと勝負ができるわけだ。
凛は毎レース最下位付近をウロウロする新人ドライバーだが、#2では最後にキングを抜いてみせた(周回遅れだったが)。周回遅れが抜き返すのはルール違反なので失格にはなったが、固定化しつつあった「NEX Race」界に強烈なインパクトを与えたのは確かだ。
凛のポテンシャルに気づいているamiが、これからどうやって凛の才能を引き出すのか。そして凛がキングを抜き去る未来はあるのか。この作品の面白さがもっと多くの人に伝わればいいなと思う。
レースの舞台はモナコ