[アニメ レビュー] ぷにるはかわいいスライム 第1話 「I HATE YOU and I LOVE YOU」

ぷにるはかわいいスライム

「ぷにるはかわいいスライム」はウェブサイト「週刊コロコロコミック」にて無料配信されている原作のアニメ化作品である。コロコロコミックとしては初めてのラブコメ作品ということだ。

 主人公のぷにるのデザインは愛らしい美少女だが、しかしそこはコロコロコミック。ぷにるの体はスライムでできており、ありえないことがたくさん起こる。コロコロ流のギャグとラブコメの融合。その結果は観てのお楽しみである。

※本記事は2024年10月7日時点での視聴をもとにした記事です。


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第1話 「I HATE YOU and I LOVE YOU」

 第1話の長さは23分49秒(1429秒)。独断で起承転結の4つに分割している。これ以降はネタバレ注意です

<登場人物>

河合井 コタロー(かわいい こたろー)
スライムのぷにるを作った生みの親。思春期まっただ中の中学2年生。
ぷにる
幼少期のコタローによって生み出されたスライム。


「I HATE YOU and I LOVE YOU」

<ストーリーの流れ>

自分の作ったぷにるのせいで、さんざんな日常をおくることになったコタロー

なんか噛み合わなくて喧嘩ばかりのコタローとぷにる

クラスまで来て引っ掻き回してしまうぷにる

南波から雲母先輩を助けようと思ったらなぜか南波と友達になったコタロー


背景色つき文字で書かれたシーンは、シーンリプレイ対象のシーンです。



起 (305秒)

 コタローが幼少期に純粋な気持ちで作ったスライムのぷにる。コタローが小さい子どもの頃はよかったが、中学生になり思春期に突入した今では、ぷにるのせいでコタローの日常生活に問題が出てくるようになったようだ。


0-1:00
スライムを作ろう 60秒

1:00-1:40
コタローが作ると命が宿って 40秒

1:40-2:39
そしてぷにるは誕生した 59秒


2:39-4:09
OP:「ぎゅむ!」ぷにる(篠原侑) 90秒


4:09-4:50
スライムですけど? 41秒

4:50-5:05
コタローの日常はぷにるのせいでさんざんな事に 15秒

承 (235秒)

 中学生らしい生活をしたいコタローだったが、なんと学校にもぷにるがついてきてしまう。コタローのスクールライフはいったいどうなってしまうのか。


5:05-5:35
コタローの憧れの雲母先輩 30秒

5:35-6:00
蛇口から登場するぷにる 25秒

6:00-6:30
隠し事は許さないぷにる 30秒

6:30-7:15
ぷにるのかわいさで世界征服 45秒

7:15-7:45
コタローとぷにるのじゃれあい 30秒

7:45-8:20
床ドンからのスライムプレイ 35秒

8:20-9:00
ふたりの大喧嘩 40秒

転 (305秒)

 コタローに「かわいい」と言ってほしくてクラスにアイドルの姿で現れたぷにる。ホネちゃんに言われるがままにリカちゃんの姿に変身してしまうのだった。


9:00-9:30
アイドルの話で盛り上がるホネちゃんと剛やん 30秒

9:30-10:15
はじけるようにかわいいぷにる 45秒

10:15-10:35
ぷにるんはただのスライム!? 20秒

10:35-11:10
ぷにるはコタローに「かわいい」って言ってほしい 35秒

11:10-11:35
ぷにるんの気持ちに便乗するホネちゃん 25秒

11:35-12:55
ぷにるの変身シーン 80秒

12:55-13:25
試してみたいホネちゃんと剛やん 30秒

13:25-14:05
とりあえず揉んどくふたり 40秒

結 (480秒 + 104秒)

 雲母先輩が遊び人と噂の南波遊助と児童館で遊ぶ約束をしているところを見てしまったコタロー。なんとかそれを阻止しようと思いついたのは、ぷにるを使って南波を誘惑する作戦だった。作戦は成功したものの、ぷにるの悲鳴を聞いてあわてて作戦を中止したコタロー。なんだかんだで南波に友達認定されてしまったコタローだった。


14:05-14:25
雲母先輩に声をかけられるコタロー 20秒

14:25-15:20
返答に迷って逃げ出すコタロー 55秒

15:20-16:25
雲母先輩と南波の関係にやきもきするコタロー 65秒

16:25-17:15
ふたりは放課後に児童館で…… 50秒

17:15-18:00
都合よくぷにるを呼び出すコタロー 45秒

18:00-18:30
ぷにるのかわいさで誘惑する計画 30秒

18:30-18:45
本日2回目の変身 15秒

18:45-19:15
雲母先輩は守った! 30秒

19:15-19:45
ぷにるのピンチ 30秒

19:45-20:15
スライム遊びでした 30秒

20:15-20:40
いま流行のモンスーラ 25秒

20:40-21:00
よごれてしまったぷにる 20秒

21:00-21:35
南波は筋金入りの遊び人だった 35秒

21:35-22:05
コタローとぷにるが友達じゃなくなるまでのお話 30秒


22:05-23:35
ED:「唱」ぷにる(篠原侑) 90秒


23:35-23:49
次回予告 14秒

シーンリプレイ

10:35-11:10
ぷにるはコタローに「かわいい」って言ってほしい 35秒

 ツンデレ系かと思いきや振り向いてほしい系のヒロイン。これはいいものだ。


11:35-12:55
ぷにるの変身シーン 80秒

 ガチャをイメージした変身シーン。コロコロらしくなおかつ健全で面白い発想の変身シーンだ。


19:45-20:15
スライム遊びでした 30秒

 ヒロインがバラバラコネコネされる衝撃的なシーン。これがギャグになる平和こそ私たちが守るべきものだ。



感想

 世の中のコンテンツがポリティカル・コレクトネス(世の中の誰にも不快感や不利益を与えないようにすること)によって、その内容やコンセプトが歪められる昨今。日本のアニメはその魅力を守り、ポリコレに「ノー」を突きつけてきた。

 なぜ日本のコンテンツが斬新で刺激的なものを生み出し続けられるのか。その答えのひとつが「ぷにるはかわいいスライム」にあると私は思う。日本人は幼少期から多様な表現に触れ、それぞれに価値があることを自然と受け入れて大人になる。

 と書いてはみたものの「ぷにるはかわいいスライム」はそんな大げさな作品ではなく、同誌初のラブコメ作品という点を除けばいわゆるコロコロらしい子供向けの作品だ。しかしそこにはあらゆる文化(性癖)の集大成ともいえる多様性が表現されている。

 自由で多様なコンテンツと共に育った子どもたちが、後に革新的なクリエイターとして世に出る。このサイクルは一朝一夕で構築できるものではない。私たちは未来のためにも、この自由を決して奪われてはならない。

 文化的な背景はともかく「ぷにるはかわいいスライム」は作画もよく、作品としてのクオリティは高い。特にぷにるの変身シーンやスライム状態のアニメーションなどは注目に値する。ストーリー的にもラブコメの「あるある」が網羅されており、そこにコロコロらしいギャグを乗せることでこの作品ならではの面白さが表現されている。

 コロコロ的であり、どこか少女漫画的で中性的な雰囲気もある。これが今どきの小学生に受けるコンテンツなのだろう。この作品で育った子どもたちが数年後にどんな作品を生み出してくれるのか。薄い本も含めて、楽しみである。