[アニメ レビュー] シャドーハウス 第3話 すすによる病

シャドーハウス

「シャドーハウス」は生き人形のエミリコがシャドーのケイト様と協力して館の謎に挑む物語である。原作は漫画で2021年6月現在も連載中である。

 物語の舞台は顔のない”シャドー”とシャドーに仕える”生き人形”が暮らす館”シャドーハウス”。掃除しないとどんどんすすがたまってゆくシャドーハウスの掃除が生き人形の仕事だ。

 シャドーや生き人形の交流によってキャラクターたちの関係が深まってゆくのも見どころだが、シャドーハウスの謎がどんどん明らかになるのも見逃せない。かわいいキャラクターと練り込んだ設定。観始めると止まらないアニメだ。

※本記事は2021年6月20日時点での視聴をもとにした記事です。

第3話 すすによる病

 第3話の長さは23分40秒(1420秒)。独断で起承転結の4つに分割している。これ以降はネタバレ注意です

 第3話はキャラクターよりもシャドーハウスの決まりや設定が説明されている。のちの伏線だらけなので内容を覚えていると今後の話をもっと楽しめると思う。

<登場人物>

エミリコ
本作の主人公。ケイト様に仕える生き人形。明るく元気なキャラクター。

ケイト・シャドー
エミリコの主人。頭がよい(たぶん)。イライラするとすすが頭から登る。エミリコに対しては優しい。

ミア
サラの生き人形。サラの顔として振る舞うときはエミリコに冷たい態度をとる。ミア自身はエミリコに好感を持っている。

ルウ
ルイーズの生き人形。優秀だが自分で考えて選ぶのは苦手。どちらかというと無口で容姿端麗。

ローズマリー
今回は先生としてエミリコにシャドーハウスの案内をしてくれる。

背景色つき文字で書かれたシーンは、シーンリプレイ対象のシーンです。

起 (425秒)

0-30
ミアに対する不安 30秒

30-1:00
サラとミアは別の感情 30秒

1:00-1:10
授業の開始 館の案内 10秒

1:10-2:40
オープニングテーマ 90秒

2:40-3:00
掃除用具の間 集合場所 20秒

3:00-3:30
謎の道具 行く必要のない場所 30秒

3:30-4:15
二重構造の館 ポートレイトという服 45秒

4:15-4:50
掃除に対する意識 35秒

4:50-5:45
お披露目とは 55秒

5:45-6:00
余計なことは考えちゃいけない 15秒

6:00-6:20
忠誠以外の心を持ってはいけない 20秒

6:20-7:05
生みの親 亡霊 45秒


 お影様と一緒のミアはエミリコに冷たかった。不穏な設定ばかりのシャドーハウス。生き人形たちの可愛さが館の不気味さと相まって物語の闇の深さを感じさせる。起では、シャドーハウスの決まりについて説明している。

承 (365秒)

7:05-8:00
謎の防具 こびりつきの集合 55秒

8:00-8:30
ハンマーで叩く 叩くと増える 30秒

8:30-9:00
星付きはえらい すすはひっつくと… 30秒

9:00-9:30
額縁の裏 エミリコ危ない 30秒

9:30-10:11
とりつかれたローズマリー 41秒

10:11-10:31
首吊りを防ぐミア 蹴るローズマリー 20秒

10:31-11:21
こびりつきは水に弱い どっちを助ける 50秒

11:21-11:40
エミリコの機転 19秒

11:40-12:05
ほめられるエミリコ 25秒

12:05-12:45
すす病 洗浄の間 40秒

12:45-13:10
すすが動き出さないように 25秒


 星付きのというバイトリーダーみたいな人形がいる。すすを放っておくと恐ろしいことになる。すす→こびりつき→亡霊へのレベルアップ。承では、すすに関する脅威と対処法が示される。

転 (247秒)

13:10-13:43
動きだすパンちゃん 33秒

13:43-14:20
キレイにしてもらう日 37秒

14:20-14:40
ホコリを落とす的な 20秒

14:40-15:40
精巧な作り 知識の違い 60秒!

15:40-16:10
いたずら ミアの傷 30秒

16:10-17:00
水ですすを流す 50秒

17:00-17:17
エミリコとミアだけのひみつ 17秒


 お風呂のサービスシーンにぶち込んでくるミアの闇設定。すす病にかかってもすぐに水で洗浄すれば助かる。転では、生き人形の初期レベルに違いがあること。生き人形の中にすすが入ると支配されること。生き人形の仕組みが説明される。

結 (251秒 + 132秒)

17:17-17:40
ケイト様の知らないこと 23秒

17:40-18:10
人形が勝手に動いた 30秒

18:10-18:40
混乱するケイト様 30秒

18:40-19:50
ケイト様はすすを動かせる 70秒!

19:50-20:20
余計なことを考えるエミリコ 30秒

20:20-20:40
練習するケイト様 20秒

20:40-21:28
ふたりだけの秘密 優しいケイト様 48秒


21:28-22:58
エンディングテーマ 90秒


22:58-23:35
3階のお影様たちとエドワード 37秒

23:35-23:40
次回予告 5秒


 シャドーでも知らないことがある。ケイト様はすすを操ることができる。なにか理由があって自分の能力は隠しておきたいケイト様。向上心の塊のようなエドワードの登場。お披露目とは一体何なのか。結では、自分の能力に気づいたケイト様がお披露目のために何かしようとしていること。エドワードがお披露目に秘めた野望。この先の不穏な展開が予想される。

シーンリプレイ

21:28-22:58
エンディングテーマ 90秒

構成:4 3 8 6 1 4 5 5 1 13 2 5 2 6 1 24


4秒
不気味な列車

3秒
イメージカラーで分けられた窓

8秒
エミリコとケイト様

6秒
ショーンとジョン様

1秒
割れる飛び散る 音とのシンクロ

4秒
ルウとルイーズ様

5秒
リッキーとパトリック様

5秒
ラムとシャーリー様

1秒
カチッとハマる

13秒
本がペラペラめくれる

2秒
ちょっと不気味な絵の連続

5秒
螺旋階段

2秒
巻き戻し的な

6秒
さっきの逆の螺旋階段

1秒
さっきの紹介を白黒で

24秒
ずっとズームアウト 囚われたような表現

大好きなエンディングテーマ。列車は何を意味しているのか?お影様の性格が表現された止め絵。gifにしたいエミリコとケイト様の螺旋階段。


感想

 第3話で明らかにされるシャドーハウスや生き人形の設定については今後の話で活かされてくる。忘れたころに第3話を観返して確かめてみるのもいいだろう。第3話で一番大切なのは冒頭と”転”の最初と”結”で登場する”ケイト様がすすが動かせる”ことである。

 とにかく闇を感じる設定で鬱々とした話になってもおかしくないのだが、生き人形たちの可愛さでなんとかバランスをとっている。特にエミリコの純粋さや明るさはこの世界にとっては一条の救いの光である。

 そして忘れてはいけないケイト様のエミリコに向ける親愛の情。ケイト様はシャドーなので表情は私たちには見えない。イライラすると頭からすすが登るという設定はあるもののそれだけではここまで魅力的なキャラクターには映らない。

 アニメのケイト様が魅力的なのはキャラクターの演技と声優の実力だ。18:40のエミリコとのやり取りや、エンディングテーマ直前の20:40からのシーンでアニメーションと声優の力量は証明できるだろう。まるで表情が見えているかのようだ。

 毎週観るのもいいが、この作品は休みの日に一気に観るのがいいと思う。もしくはキャラクターの紹介中心の第4話まで観て、第5話からの”お披露目”以降を次にというのもアリだ。どんどん謎が深まる、目が離せない、そんなアニメが観たい人にオススメだ。