[アニメ レビュー] 便利屋斎藤さん、異世界に行く 第1話 便利屋、斎藤さん

便利屋斎藤さん、異世界に行く
異世界転生ものの定番といえば、とんでもスキルで無双したり現世の知識で神扱いされたりと、お手軽に気持ちよくなれるものが多い。だが「便利屋斎藤さん、異世界に行く」の斎藤は、本当にただの便利屋だ。
鎧や武器の修理もできるし宝箱や扉の鍵もあけられるが、魔物相手の戦闘はまったくの素人だ。それでもパーティの仲間たちは彼を必要だと言ってくれる。彼が一番欲しかった言葉を、異世界の仲間たちは言ってくれる。
この作品は残酷な描写もあり、しんどい展開もある。しかしそれ以上に人の温かさを感じさせてくれる。最初に受ける印象よりもずっと丁寧にキャラクターを描いている作品だ。
※本記事は2023年3月18日時点での視聴をもとにした記事です。
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第1話 便利屋、斎藤さん
第1話の長さは23分40秒(1420秒)。独断で起承転結の4つに分割している。これ以降はネタバレ注意です。
<登場人物>
- 斎藤(さいとう)
- 現世では便利屋として働いていた。そのスキルを活かして宝箱や扉を開けたりしている。もっとパーティに貢献したいと思っている。
- ラエルザ
- パーティのメイン戦力の重騎士。顔に大きな傷があり、それを気にしている。斎藤を好きなことはみんな知ってる。
- モーロック
- 高レベルの魔術時。かなりの魔術師だが物忘れが激しいため、詠唱の途中で止まってしまうことも。
- ラファンパン
- 回復役のできる妖精。ただし有料でないと治してくれない。

第1話 便利屋、斎藤さん
高レベルの魔術師だけど物忘れが激しいモーロック。守銭奴なのが玉にキズだが、治癒の魔法が使える妖精のラファンパン。なんだかんだで斎藤は、みんなと仲良く冒険している。
個性的なパーティがダンジョン攻略して生計を立てているこの世界。そこにもそろばんなど、現世と共通のモノがあった。元が便利屋ということもあり、道具屋のメヴェナとは話が弾む。ラエルザはそれが気になって仕方がないようだ。
モーロックの物忘れを補うために呪文を暗記した斎藤。ようやくパーティーの役に立てたようだ。自分の不注意で穴に落ちてしまった斎藤は不安になる。誰も自分を助けに来てくれはしないのではないか。しかしそれは杞憂であった。ラエルザは彼に手を差し伸べ、斎藤の代わりはどこにもいないと言ってくれた。
第1話の見どころ
- 個性的な仲間たち
- 斎藤の役割はどこなのか
- 1マデラカ
※背景色つき文字で書かれたシーンは、シーンリプレイ対象のシーンです。
起 (280秒)
0-30
鍵開けの道具 30秒
30-1:10
鍵を開けた 40秒
1:10-1:40
魔法と同時に解錠 30秒
1:40-2:00
宝箱発見! 20秒
2:00-2:40
技術の軽視 40秒
2:40-3:20
重騎士ラエルザ 40秒
3:20-3:50
かわいい 30秒
3:50-4:40
傷を気にするラエルザ 50秒
異世界で生き生き仕事する斎藤のパート。
承 (300秒)
4:40-5:00
魔術師モーロック 20秒
5:00-6:00
ゴーレムに埋まったまま来た 60秒
6:00-6:45
パーティメンバーも忘れる 45秒
6:45-7:15
アンデットは友達 30秒
7:15-7:50
ビキニアーマーは売らない 35秒
7:50-8:30
妖精ラファンパン 40秒
8:30-9:20
似合ってる 50秒
9:20-9:40
すごい効いてそう 20秒
モーロックとラファンパンの紹介パート。
転 (340秒)
9:40-10:10
単位の違い 30秒
10:10-11:00
長い…… 50秒
11:00-12:10
ドワーフの魔術師 70秒
12:10-12:55
凸凹コンビ 45秒
12:55-13:15
異世界にもそろばん 20秒
13:15-14:05
どうみてもラエルザ 50秒
14:05-14:20
斎藤の監視だった 15秒
14:20-15:00
カモられた 40秒
15:00-15:20
いい雰囲気のふたり 20秒
ラエルザの気持ちのパート。
結 (410秒 + 90秒)
15:20-16:20
自分の存在意義 60秒
16:20-17:10
敵が多すぎる 50秒
17:10-18:00
斎藤の手助け 50秒
18:00-18:55
呪文を覚えておくのが役割 55秒
18:55-19:15
落ちて骨折 20秒
19:15-20:00
自らが招いた事態 45秒
20:00-21:00
代わりはいくらでもいる 60秒
21:00-22:10
斎藤の代わりはどこにもいない 70秒
22:10-23:40
OP:「kaleidoscope」Teary Planet 90秒
斎藤がココを自分の居場所だと感じるパート。
シーンリプレイ
3:50-4:40
傷を気にするラエルザ 50秒
ラエルザの女心。斎藤には一番キレイな自分をみてほしい。
6:45-7:15
アンデットは友達 30秒
まぁ、もうすぐなるし。
21:00-22:10
斎藤の代わりはどこにもいない 70秒
この一言だけで頑張れる。この残酷な世界でも生きていける。
感想
異世界へ転生してきた斎藤がパーティの仲間たちを中心に活躍する姿を描いている。斎藤は現世では便利屋で働いており、鍵開けや簡単な修理などの技術を駆使し、異世界で生き抜いてゆく。
短めのエピソードを連続させているため、小ぢんまりとした印象を受けるが、話が進むとシリアスな場面も出てくる。第1話でもほのぼのギャグといった感じの空気が流れているなか、キャラクターの戦闘や負傷はハッキリと残酷に描いていて、その片鱗を感じさせる。
斎藤が転生してきたこの世界は、異世界で魔法もある世界だ。治癒や蘇生も魔法でできる。しかしゲームの世界ではなく、怪我をすれば痛いし手遅れになれば蘇生もできなくなる。無傷ではいられない世界なのだ。
それは斎藤がこの世界でこれから経験することが嘘や夢ではないことを示している。彼は実在する人間としてこの異世界で暮らしてゆくのだ。喜びも悲しみも安らぎや不安も、実際の経験として受け取ることになるのだ。
だから斎藤は真剣に自分の居場所を確保しなくてはならないと思っている。突然現れた自分を生かしてくれた仲間たちの役に立ちたいと思っている。現世では認めてもらえなかった自分を、代わりのいない人間として扱ってくれることに感謝しているのだ。
週1で観ていると短いエピソードが連続して、少し散漫な印象になってしまっている。そういう手法で作られていることは分かるが、作品の魅力が伝わりにくくなってしまうのは残念だ。話が進むと個々のエピソードが物語の深みになってゆくので、1クール通してイッキ見することをオススメする作品だ。
現代の道具を使って異世界の扉や宝箱を開けている青年。彼の名は斎藤。世知辛い現世から異世界に転生した彼は、その技術を存分に活かして冒険者をしていた。