[アニメ レビュー] 北斗の拳 第1話 神か悪魔か!?地獄にあらわれた最強の男
北斗の拳
核によって文明が失われた世界。そこは暴力が支配する地獄のような世界だった。そこに現れたのは北斗神拳の継承者ケンシロウ。シンに奪われた恋人ユリアを取り戻すため、サザンクロスの街を目指す。
第1話はケンシロウの旅の仲間となるリンとバットとの出会いが描かれる。北斗神拳の奥義・北斗百裂拳も登場し、リンの悲劇や優しさ、お調子者バットの風見鶏っぷりなど、初回ながら作品の魅力がギュッと詰まった回である。
悪党を成敗するシーンは残酷なのだが、当時の少年はギャグとして楽しんでいた。そういう視点で楽しむとネタの宝庫になる作品なのだ。そういう意味で私としては第2話の種籾じいさん回もセットで観てほしいところだ。
※本記事は2023年9月18日時点での視聴をもとにした記事です。
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第1話 神か悪魔か!?地獄にあらわれた最強の男
第1話の長さは24分26秒(1466秒)。独断で起承転結の4つに分割している。これ以降はネタバレ注意です。
<登場人物>
- ケンシロウ
- 一子相伝の北斗神拳の継承者。悪党たちを指先一つでダウンさせる。シンに連れ去られた恋人ユリアを助けにいく。
- リン
- ケンシロウを助けてくれた心優しい少女。
- バット
- たまたま牢屋で一緒になった少年。ケンシロウと共に旅をすることになる。
第1話 神か悪魔か!? 地獄にあらわれた最強の男
水に飢えた男に襲いかかるジードの一味。しかしその一味は謎の死をとげた。最期に残した言葉は「北斗」だった。平和な村で暮らす少女リン。盗みに入るも捕まってしまったバット。そこへ息も絶え絶えのあの男が現れた。
心優しい少女リンは悪党に目の前で両親を殺されたショックで声を失ってしまったという。ケンシロウはリンが声を取り戻せるようにしたと言うが。
村を襲ったジードたちの前に現れたケンシロウ。リンを人質にとったジードに激怒したケンシロウは、北斗神拳で立ち向かう。北斗の運命に巻き込まないよう、ケンシロウはリンの村を離れるのだった。
第1話の見どころ
- 世紀末の世界観
- リンとバットとの出会い
- 北斗神拳の強さ
※背景色つき文字で書かれたシーンは、シーンリプレイ対象のシーンです。
起 (300秒)
0-10
ロゴ 10秒
10-1:00
世界は核の炎に包まれた 50秒
1:00-2:30
OP:「愛をとりもどせ!!」クリスタルキング 90秒
2:30-3:30
人類はしぶとい 60秒
3:30-4:30
ジードの一味たち 60秒
4:30-5:00
暴力が支配する世界 30秒
核によって廃墟と化した世界のパート。
承 (315秒)
5:00-6:00
水に飢えた男 60秒
6:00-6:30
倒れる訳にはいかない 30秒
6:30-7:30
怒らせちゃった 60秒
7:30-8:00
はじける悪党 30秒
8:00-8:25
北斗とは 25秒
8:25-9:20
リンの暮らす村 55秒
9:20-10:15
バット登場 55秒
ケンシロウ、リン、バットが登場するパート。
転 (330秒)
10:15-10:50
心優しいリン 35秒
10:50-12:00
あまちゃんの男 70秒
12:00-12:45
欲望に囚われたバット 45秒
12:45-14:30
リンの生い立ち 105秒
14:30-15:45
リンに何かをしたケンシロウ 75秒
リンの悲しい生い立ちのパート。
結 (410秒 + 111秒)
15:45-16:30
胸に7つの傷を持つ男 45秒
16:30-17:10
覚悟を決めたリン 40秒
17:10-17:50
本気を出すケンシロウ 40秒
17:50-18:45
来ちゃだめー 55秒
18:45-19:20
ゆっくり到着 35秒
19:20-20:00
ひと蹴りで爆殺 40秒
20:00-20:15
これが北斗神拳 15秒
20:15-21:30
お前はもう死んでいる 75秒
21:30-22:00
村を離れるケンシロウ 30秒
22:00-22:35
ケーン!! 35秒
22:35-24:05
ED:「ユリア…永遠に」クリスタルキング 90秒
24:05-24:26
次回予告 21秒
ケンシロウがジードを倒し村を出てゆくパート。
シーンリプレイ
7:30-8:00
はじける悪党 30秒
初めての北斗神拳の犠牲者。頭の変形や飛び散り方にもこだわりがうかがえる。
12:45-14:30
リンの生い立ち 105秒
言い方ぁ!デリカシーが無さすぎるぞバット。
20:15-21:30
お前はもう死んでいる 75秒
ケンシロウの超有名フレーズ。秘孔の神秘とケンシロウの指の速さがうまく言語化されている。
感想
1999年を目前としていた80年代の空気にガッチリとハマった作品だ。私も当時は世紀末に少なからず恐怖心を持っていたし、ノストラダムスの大予言の熱心な読者でもあった。この当時の少年少女にとって核の炎は”もうすぐ起こってもおかしくない”事象だったのだ。
改めて第1話を観てみると、世界観はマッドマックスシリーズの影響が色濃く、言ってしまえば”そのまま”の設定やキャラクターデザインだ。ケンシロウは北斗神拳の使い手だが、それを拳銃に変えればほぼ西部劇のお決まりの展開。最後のリンの「ケーン」というセリフは、西部劇の名画「シェーン」を連想させる。こちらはパタリロとは大違いの真面目なオマージュだろう。
当時の少年が熱狂したポイントは北斗神拳の奥義の面白さだ。ケンシロウの代名詞とも言える北斗百裂拳をはじめとする奥義の数々。「あたたたたたたぁ」というかけ声のキャッチーさと打撃感。今回は出てこないが、南斗水鳥拳の「シャオ」という引っ掻き感。真似したくなるというものだ。
北斗の拳はまた少女にも人気の作品だった。強敵(とも)という名の漢ならではの絆やユリアやマミヤなどの美しい女性。数々の美形キャラクターの悲しい最期など、多くの女性に刺さる部分があったのだろう。残酷な表現の多い作品ながら、学校でも女子人気の高い作品であった。
この作品に限ったことではないが漫画やアニメの人気作品はPTAの気に障るようで、北斗の拳も当然のごとくやり玉に挙げられた。私も学校で「北斗の拳ごっこ」はしないようにとの指導があった。ほんとにどうでもいい話だが。
一斉を風靡した北斗の拳はパチンコやスロットにも進出し、令和の現在でも人気があるそうだ。世紀末が過ぎ去ろうとも、いつまでもその輝きを失わない。まさに時代を超える名作だ。
199X年、世界は核の炎に包まれた。世界中の文明が失われ、お金など何の価値もない紙切れになってしまった。そして世界は暴力が支配する絶望の時代が始まった。