[アニメ レビュー] 時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん 第9話 ラブコメのち催眠術

時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん

 学園で人気のアーリャは超がつくほどの美貌を持つ銀髪のハーフ女子高生。そんなアーリャの同級生であり隣の席に座っているのは、主人公の久世政近である。

 いつもだらしがない政近に注意をするアーリャだが、実は政近のことが好きらしい。アーリャはその気持をロシア語でつぶやくのだが、実は政近はロシア語に堪能で、アーリャのかわいらしい発言がすべて聞き取れてしまうのだ。

 しかしただそれだけのお話ではなく、ラブコメとして盛り上がる要素ももたくさんある。幼なじみを装う政近の妹・有希。生徒会の書記をつとめるアーリャの姉・マーシャ。複雑な政近の家庭事情。恋の障害となりそう(面白くなりそう)な要素が盛り沢山。ふたりの恋は前途多難だ。

 これまではラブコメ要素は控えめだった本作。第9話は、これからのラブコメの加速に期待がもてそうな回となった。

※本記事は2024年9月7日時点での視聴をもとにした記事です。


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第9話 ラブコメのち催眠術

 第9話の長さは25分10秒(1510秒)。独断で起承転結の4つに分割している。これ以降はネタバレ注意です

<登場人物>

久世 政近(くぜ まさちか)
学園のアイドル的存在であるアーリャの隣の席に座っている高校1年生。実はロシア語を理解できるがアリサはそれを知らない。
アリサ・ミハイロヴナ・九条(ありさ・みはいろゔな・くじょう)
ロシア人の父と日本人の母を持つ女子高生。政近とはクラスメイトで隣同士の席に座っている。なんでもこなす完璧超人で「孤高のお姫様」と呼ばれている。タイトルの「アーリャ」はアリサの愛称。
マリヤ・ミハイロヴナ・九条(ありさ・みはいろゔな・くじょう)
アリサの1歳年上の姉。生徒会の書記をしている。とても自由な性格。
周防 有希(すおう ゆき)
政近の妹だが家庭の事情で別々の名字になっている。普段は政近の幼なじみとして生活している。


第9話 ラブコメのち催眠術

<ストーリーの流れ>

学生議会での討論会の影響

アーリャは谷山沙也加を救いたい

谷山の名誉挽回作戦

催眠術で大騒ぎの勉強会


背景色つき文字で書かれたシーンは、シーンリプレイ対象のシーンです。



起 (300秒)

 第8話で行われた学生議会における討論会。その結果が与えた影響についての描写だ。政近の勝利により周防家では有希に対するプレッシャーがより大きくなった。いっぽう学校ではアーリャへの評価が上がっているようだが……。


0-35
先日の討論会の話題 35秒

35-1:15
政近に批判的なおじい様 40秒

1:15-1:50
有希と政近が心配なお母様 35秒

1:50-2:15
おっぱいは偉大 25秒


2:15-3:45
OP:「1番輝く星」アーリャ(上坂すみれ) 90秒


3:45-4:10
討論会での活躍が話題の政近 25秒

4:10-5:00
話題の中心をアーリャに移させる政近 50秒

承 (600秒)

 学校内では政近とアーリャの勝利は谷山への誹謗中傷に発展していた。このまま放置しておけば生徒会長選挙でも有利に戦えるアーリャ。しかし谷山を放ってはおけないアーリャたちは、谷山を救うために動き始める。


5:00-5:20
討論会に負けた谷山への中傷に心を痛めるアーリャ 20秒

5:20-6:00
谷山の名誉を回復すれば討論会での勝利は意味がなくなる 40秒

6:00-6:40
それでも谷山を救いたいふたり 40秒

6:40-8:00
ラブコメの波動1 80秒

8:00-8:45
宮前乃々亜のリア充の波動 45秒

8:45-10:00
人間関係にドライな宮前 75秒

転 (300秒)

 サイコパスな宮前は、谷山の勝利のために自分ができることをしたまでだった。しかしそれが結果的には谷山を傷つけることになってしまった。谷山の名誉を回復したいという政近の提案は、宮前にとっても好都合なこと。さっそく谷山の名誉挽回作戦は開始された。他人に対してドライな宮前も、自分に真剣に向き合ってくれる谷山に対してだけは、誠実でありたいという想いがあるようだ。


10:00-10:45
サイコパス思考の宮前 45秒

10:45-11:10
自分に無い輝きをもつ相手 25秒

11:10-11:55
谷山の名誉挽回作戦開始 45秒

11:55-12:40
偶然居合わせた有希と綾乃 45秒

12:40-13:25
ラブコメの波動2 45秒

13:25-14:00
自分に真剣に向き合ってくれた谷山 35秒

14:00-14:35
実はサクラを仕込んでいました 35秒

14:35-15:00
すねてるアーリャ 25秒

結 (520秒 + 90秒)

 ふたりっきりの試験勉強でホクホクのアーリャ。そこへやってきた有希と綾乃。さらにはマーシャまでやってきたことで、なぜか催眠術が始まっていしまう。マーシャとアーリャがやすやすと催眠術にかかってしまったことで事態は以外な方向へ……。これまでのストレスを吹き飛ばすようなラブコメ展開に、多くの視聴者が大満足のパートだ。


15:00-15:50
政近とアーリャの試験勉強に割って入る有希と綾乃 50秒

15:50-17:15
政近・有希・綾乃の少し変わった空気感 85秒

17:15-18:05
なぜか催眠術をやる方向へ 50秒

18:05-19:50
やすやすと催眠術にかかるマーシャとアーリャ 105秒

19:50-20:35
おたく大喜利 45秒

20:35-21:20
有希の指示で始まる無限よしよし 45秒

21:20-22:30
身も心も丸裸に 70秒

22:30-23:05
更科先輩のリセット 35秒

23:05-23:40
リセットしとく? 35秒


23:40-25:10
ED:「ワールドイズマイン」アーリャ(上坂すみれ) 90秒




シーンリプレイ

1:50-2:15
おっぱいは偉大 25秒

 これは大変いいものだ。いろんな癖が満たされるシーンだ。


13:25-14:00
自分に真剣に向き合ってくれた谷山 35秒

 上っ面だけの愛を向けられてきた宮前には、とても温かくキツイ一発だったはずだ。


21:20-22:30
身も心も丸裸に 70秒

 これです。待っていたのは。



感想

 全体の構成としては珍しい回となった。前回から引き継いだ話を「転」でひとつ区切りをつけている。視聴者として宮前が噂を広めたあとの展開を観たいところだが、この先の展開は今後のお楽しみということだろう。

 では「結」はどうなったかというと、催眠術でマーシャとアーリャのサービスシーンが拝めるラブコメ全開のパートになっている。これまでラブコメらしい見どころがアーリャの”ロシア語でデレる”という部分が中心だったこともあり、待ってましたという展開だ。

 今回はアーリャが他人に聞かれたくない心の声をロシア語でつぶやくという設定がお飾りではないことも証明された。政近とふたりで勉強中に有希と綾乃が入ってきたときの会話がそれだ。

 アーリャは有希の「わたくしたちもご一緒させていただいても?」の言葉に「いいんじゃないかしら」と返答するが、心の声では「やだ」「二人がいい」とつぶやいている。政近を独占したいという恋する女の子らしい”わがまま”な一面をさらけ出している。

 容姿端麗で成績優秀という設定的・外面的な魅力が強調されがちだったアーリャだが、ここにきて独占欲やわがままなどのマイナス要素ともなりうる魅力を出してきた。これによってアーリャの人間性に深みが増し、よりキャラクターとしての魅力がはっきりしてきた。

 本格的にデレてきたアーリャと政近の関係はどうなってゆくのか。次期生徒会長選挙の行方は?今後も目が離せない作品だ。