[名作1クール レビュー] ひぐらしのなく頃に 第12話 「祟殺し編 其の四 失しモノ」

各話レビューリスト

※本記事は2024年9月7日時点での視聴をもとにした記事です。


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第12話 「祟殺し編 其の四 失しモノ」 

 第12話の長さは23分41秒(1421秒)。独断で起承転結の4つに分割している。これ以降はネタバレ注意です



「祟殺し編 其の四 失しモノ」

<ストーリーの流れ>

鷹野と圭一の秘密

クラスメイトと話が合わない圭一

入江先生に相談する圭一

鉄平の死体は見つからなかった


背景色つき文字で書かれたシーンは、シーンリプレイ対象のシーンです。



起 (300秒)

 今夜、圭一と鷹野は出会わなかった。そう約束をして圭一は鷹野と別れた。翌日は遅刻したものの、普段通りに登校する圭一。鷹野の本性が少し見えたような気がするパートだ。犯罪に手を染めた圭一を同志として引き込めそうか探っているのか。手慣れた感じも肝の座った感じも不気味で怖い。


0-42
「死体、上手に埋められた?」 42秒


42-2:12
OP:「ひぐらしのなく頃に」島みやえい子  90秒


2:12-2:30
穴掘りに詳しい鷹野 18秒

2:30-3:10
似ているけど自転車は鷹野の所有物 40秒

3:10-4:00
今夜、圭一と鷹野は出会わなかった 50秒

4:00-4:20
気配を感じる圭一 20秒

4:20-5:00
平静をよそおって登校する圭一 40秒

承 (350秒)

 学校へ行くと、圭一が参加したはずのないお祭りで、圭一と会ったという話で盛り上がっている。そのうえ鉄平はあいかわらず元気に沙都子を虐待している。混乱する圭一。あの夜、本当に圭一は犯罪を犯したのか?一部どころか全然つじつまが合わない展開に面食らうパートだ。


5:00-6:20
行ったはずのないお祭りの話題で盛り上がるみんな 80秒

6:20-7:20
お祭りでの圭一の行動 60秒

7:20-8:30
圭一の予想外の反応をする沙都子 70秒

8:30-9:00
鉄平は生きている? 30秒

9:00-9:40
混乱する圭一 40秒

9:40-10:50
仮病を使いレナに嘘をつく圭一 70秒

転 (400秒)

 鉄平を殺してしまった罪。自分とクラスメイトとの記憶のすれ違い。不安で仕方がない圭一は、たまらず入江先生に罪を告白する。圭一を理解し受け入れてくれたと思われた入江先生だったが、それは圭一を大人しくさせるための演技だったようだ。罪の重さを自覚していたからこその吐露。犯罪者になろうとも、誰にも信用されなくなっても、私たちが圭一を見捨てられないのは、圭一がどこまでも人間らしいキャラクターだからだ。


10:50-11:50
バットは無い 60秒

11:50-13:00
もう一人の圭一について入江先生に相談する 70秒

13:00-14:00
圭一に少し落ち着くようにうながす入江先生 60秒

14:00-14:30
綿流しの日に圭一がしていたこと 30秒

14:30-15:30
沙都子ちゃんを救ってくれてありがとう 60秒

15:30-16:30
圭一は確かに鉄平を殺した 60秒

16:30-17:00
精神障害と判断される圭一 30秒

17:00-17:30
鷹野が見つかった 30秒

結 (255秒 + 116秒)

 焼死体で見つかったという鷹野。これもオヤシロ様のたたりなのか。真実を確かめるには鉄平の死体を確認するしかない。そうして穴を掘り返す圭一だったが、圭一の行動はすでに警察には把握されていたようで、気がつけば圭一は大石たちに囲まれていた。圭一と大石、それぞれの思惑で掘り返された穴だったが、そこには何も存在しなかった。その事実に誰よりも驚き絶望したのは、他ならぬ圭一だった。


17:30-18:10
鷹野は焼死体で見つかった 40秒

18:10-18:45
大石たちに囲まれていた圭一 35秒

18:45-19:25
大石に穴を掘らされる圭一 40秒

19:25-20:45
徹底的に圭一を痛めつける大石 80秒

20:45-21:45
鉄平の死体は無かった 60秒


21:45-23:15
ED:「why, or why not」片霧烈火 90秒


23:15-23:41
次回予告 26秒

シーンリプレイ

3:10-4:00
今夜、圭一と鷹野は出会わなかった 50秒

 悪魔のように優しく圭一にささやく鷹野。とてつもなく恐ろしい人間だ。


14:00-14:30
綿流しの日に圭一がしていたこと 30秒

 たまらず本当のことを話してしまう圭一。罪を告白して楽になりたかったという気持ちもあるのだろう。入江先生の目が患者を診る医者の目をしているのが悲しい。


19:25-20:45
徹底的に圭一を痛めつける大石 80秒

 なんとも昭和チックなシーン。鉄拳制裁はまだまだ”常識”として残っていました。


感想

 今回は罪を犯した圭一の追い詰められた精神状態が描かれた回だ。どう考えてもつじつまの合わない状況の連続に、自分自身さえも疑い始めた圭一はこれからどうなってしまうのだろうか。

 まずは参加しているはずのないお祭りで、圭一を目撃したという多数の証言。その時間は圭一は犯行現場にいたはずで、お祭りに参加などしているはずがないのだ。

 自分がおかしくなってしまったのかと不安になった圭一は入江先生に相談する。あまり親しいとは思えない入江先生に相談したのは、なんとなく分かる気がする。繋がりが薄いからこそ真実を話せるということもある。そこで圭一はついに自分の犯行を告白してしまう。真面目な態度で話を聞いてくれた入江先生に、少しの安心を感じることができた圭一だった。

 しかし入江先生は圭一を眠らせて拘束しようとしていた。追い打ちをかけるように死体として見つかった鷹野の話を聞いてしまう。次々と状況証拠が圭一の記憶を否定してゆくなか、圭一の記憶の証明をしてくれるのは埋めたはずの鉄平の死体だけになってしまった。

 圭一の犯行はすでに大石に把握されていたようだが、そんなことよりも自分の犯行が本当だったのか思い込みだったのか、圭一にとってはそちらのほうが重要だ。しかし鉄平の死体は存在しなかった。

 もしかしたらクラスメイトたちは圭一を守るために、お祭りの話をでっち上げてくれたのか。もしかしたら誰かが死体を移動させてくれたのか。凶器のバットは確かにロッカーには無かった。いったい圭一は何を真実として受け取ればいいのだろうか。