[アニメ レビュー] 乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です #03 決闘しようぜ、王子様
乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です
異世界転生もののバリエーションとして定着して久しい乙女ゲー転生ジャンル。「乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です」もそのひとつだ。特徴的なのは主人公がモブの男キャラで、モブ女からも相手にされないようなポジションであるという点だ。
転生前の主人公は妹に押し付けられた乙女ゲーをコンプリートしたあと、ちょっとした事故からその乙女ゲーの世界へ転生してしまう。その世界で男爵家の子息・リオンとして学園生活を始めた主人公は、自分が攻略した乙女ゲーとの”ズレ”を感じるようになった。
旧人類の人工知能「ルクシオン」を味方につけて調査にのりだしたリオンは、技術とゲーム知識を武器に”ズレ”の正体を突き止めるために動き出す。その謎要素と”モブの視点から乙女ゲーを捉えた”という部分が相まって、この作品を個性的で面白いものにしている。
#03では世界への違和感に気づいたリオンが、ある事件をきっかけについに反撃の狼煙を上げる。物語が大きく動きはじめる回である。
※本記事は2022年4月24日時点での視聴をもとにした記事です。
#03 決闘しようぜ、王子様
#03の長さは23分40秒(1420秒)。独断で起承転結の4つに分割している。これ以降はネタバレ注意です。
<登場人物>
- リオン・フォウ・バルトファルト
- この作品の主人公。妹に押し付けられた乙女ゲーの世界へモブキャラとして転生してきた。
- ルクシオン
- 赤い目を持つ球体。ゲーム中のロストアイテム。旧人類の遺伝子を持つリオンをマスターとして受け入れた。
- アンジェリカ・ラファ・レッドグレイブ
- 乙女ゲーの本来の悪役令嬢。
- オリヴィア
- 乙女ゲー本来のヒロイン。平民出身だが回復魔法が使える。なぜかヒロインポジションから外されている。
- マリエ・フォウ・ラーファン
- 偽のヒロインとして立ち回る謎の令嬢。
- バカ5人組
- ゲーム内での攻略対象となるキャラクターたち。ユリウス・ジルク・ブラッド・クリス・グレッグのこと。マリエにいいように操られている。
決闘しようぜ、王子様
好き勝手するマリエとは対照的にアンジェリカはどんどん追い詰められていく。リオンも姉のジェナに王子の不興を買うなと釘をさされた。わずかな望みをかけて婚活パーティーに参加したリオンたちだったが、まったく相手にされず惨敗。そんななか、アンジェリカと王子たちが騒動を起こしていた。
王子たち5人を手玉に取るマリエは全員を味方につける。一方のアンジェリカは取り巻きにも見放されてしまう。見かねたリオンはマリエの化けの皮を剥がすため、王子たちをコテンパンにするためにアンジェリカの代理人に立候補する。
決闘の代理人を引き受け、王子たちを煽りたおしたリオン。決闘の当日、ルクシオンの用意した鎧(アロガンツ)は笑いものにされてしまった。アンジェリカの名誉を賭けた決闘が始まる。
#03の見どころ
- 攻略キャラ王子たちのバカっぷり
- アンジェリカのけなげさ
- マリエの立ち回り
※背景色つき文字で書かれたシーンは、シーンリプレイ対象のシーンです。
起 (300秒)
0-14
燃やされる本 14秒
14-1:44
OP:「サイレントマイノリティー」伊東歌詞太郎 90秒
1:44-2:00
マリエの教科書だった 16秒
2:00-2:20
疑惑のアンジェリカ 20秒
2:20-2:50
わかるわー 30秒
2:50-3:30
ゲームとのズレ 40秒
3:30-4:15
初対面なのにオリヴィアが嫌いなマリエ 45秒
4:15-5:00
やり手の女 45秒
承 (300秒)
5:00-5:45
やっぱり乙女ゲーを知ってる 45秒
5:45-6:00
えっちぃ意味での奴隷 15秒
6:00-6:45
尽くしてきたのに 45秒
6:45-7:55
王子に嫌われたら終わり 70秒
7:55-8:25
婚活は厳しい 30秒
8:25-8:45
俺も知りたい 20秒
8:45-9:05
ドレス買わされる王子 20秒
9:05-9:50
つらい…… 45秒
9:50-10:00
大変です 10秒
転 (305秒)
10:00-10:45
手玉に取られるバカども 45秒
10:45-11:00
一番のバカは王子 15秒
11:00-11:25
みじめなアンジェリカ 25秒
11:25-12:00
決闘イベント発生 35秒
12:00-12:35
ほかも参戦決定 35秒
12:35-13:00
孤立無援のアンジェリカ 25秒
13:00-13:20
このままいけば田舎領主の嫁 20秒
13:20-14:00
そうこなくっちゃ 40秒
14:00-14:45
相手は5人 45秒
14:45-15:05
マリエは転生者 20秒
結 (410秒 + 105秒)
15:05-15:30
煽るリオン 25秒
15:30-15:50
正体見たり 20秒
15:50-16:15
勝つつもりですが 25秒
16:15-16:40
これはムカつく返し 25秒
16:40-17:15
相手の実力もはかれない 35秒
17:15-17:35
そっちこそ 20秒
17:35-18:10
毎日はキツい 35秒
18:10-18:40
これは儲かる 30秒
18:40-20:00
アンジェリカの心遣い 80秒
20:00-20:40
オリヴィアは真面目ちゃん 40秒
20:40-21:00
カラフル勢ぞろい 20秒
21:00-21:15
ダニエルとレイモンド 15秒
21:15-21:40
アロガンツ到着 25秒
21:40-21:55
アロガンツ笑いもの 15秒
21:55-23:25
ED:「selfish」安月名莉子 90秒
23:25-23:40
次回予告 15秒
シーンリプレイ
4:15-5:00
やり手の女 45秒
マリエ相手にけっこう激しくキスしてて笑える。
15:50-16:15
勝つつもりですが 25秒
ここからのリオンの煽りは性格の悪さがにじみ出ている。
21:00-21:15
ダニエルとレイモンド 15秒
精一杯の抵抗と友情の意思表示。モブながら感動させてくれる。
感想
私は現実世界ではスクールカースト底辺のモブキャラとして過ごしてきた。だからこの作品のマリエにいいように操られるイケメン軍団には「ざまぁwww」と、胸のすく思いである。リオンには思う存分暴れていただきたい。
王子たちはゲーム内で決められた役割をそのまま演じているだけなのだが、マリエという異物のおかげで滑稽なキャラクターに見えるところが面白い。本来は悪役であるアンジェリカは一途でけなげな女の子になり、ゲームとは真逆の見え方になっている。
一方で主人公のリオンは元来の性格の悪さのおかげで悪役にしか見えない。転生しても女の子には相手にされない雑魚だし、王子たちを煽る口の悪さはひどいものである。しかしアンジェリカを見捨てない優しさも持っている。
”優しさ”というか、アンジェリカが美少女だから助けるんだろうけども。そういう下心や意地の悪いところもひっくるめてリオンはかつての私のなのだ。ちょっとゲスが過ぎるところはあるが、応援したくもなるというものだ。
とはいえ王子たちは必要以上にバカっぽく描かれていて気の毒だ。スクールカースト上位に対する恨みをこじらせた闇の深さを感じる。下剋上は気持ちのいいものだが、やり過ぎで不愉快にならない程度で済ませてほしいなと思う。
マリエの教科書が焼かれたことで濡れ衣を着せられたアンジェリカ。しかしこのイベントが起こるタイミングに疑問を持ったリオンはマリエを怪しむ。自分の思い通りに周りを操るマリエ。どうやらマリエはこの世界が乙女ゲーだという事を知っているようだ。