[アニメ　レビュー]　美少年探偵団　第3話　「きみだけに光りかがやく暗黒星」その3

　美少年探偵団は小説を原作とするシリーズのアニメ版で、女性である瞳島眉美を含む美少年探偵団の活躍の物語だ。団員たちはみな美少年で眉美も男装をして美少年として参加している。（らしい）

　らしい、というのは第3話までの「きみだけに光かがやく暗黒星」が瞳島眉美が美少年探偵団に入団するまでのお話で、私がこれ以降の物語を知らないからである。同時にこれから先の物語は絶対に楽しいものになるだろうという期待に胸を踊らせているのだ。

　少年探偵団という題材から元ネタは江戸川乱歩だと容易に想像できるが、各話のタイトルも乱歩の作品名をもじったものが採用されている。だからといって内容まで乱歩作品のオマージュという訳でもなさそうだ。

　借りているのは探偵団や暗黒星などの印象的なキーワードだけで、内容はキーワードから着想を得た非常にオリジナリティあふれたストーリーになっている。乱歩の原作を知っていても知らなくても楽しめるはずだ。

　作画はとても美しくどのシーンを切り取っても絵になる画面構成も見どころだ。メインの登場人物も魅力的で敵役の麗から主人公の眉美まで、どの人物もしっかりキャラ立ちしている。私は第3話まで観たら、みんな好きになってしまった。

　美少年探偵団の活躍は第4話からが本番だと思うので、第4話から視聴して最後に第1話から第3話まで観るのも面白いかもしれない。全てが高いレベルでまとめられているアニメ版美少年探偵団。おすすめです。

※本記事は2021年5月2日時点での視聴をもとにした記事です。

「きみだけに光りかがやく暗黒星」その3

　第3話の長さは23分39秒（1419秒）。独断で起承転結の４つに分割している。これ以降はネタバレ注意です。

　夢を目指す条件として”十年前に見た星”を誕生日までに見つけることを両親と約束した眉美は、美少年探偵団の副団長によって十年前に見た星の真実を知らされる。その真実によって誰か尾行されていた理由を知った眉美は男装して女装した美少年探偵団のリーダーと共に尾行を捕まえる作戦を決行する。が、しかし逆に謎の美女に捕まってしまう。

<登場人物>

瞳島　眉美（どうじま　まゆみ）
夢を叶えるために十年前に見た星を探している。ひょんなことから美少年探偵団に依頼することになった。

双頭院　学（そうとういん　まなぶ）
美少年探偵団の団長。空色の髪をした美少年。通称は「美学のマナブ」。

咲口　長広（さきぐち　ながひろ）
美少年探偵団の副団長。白銀で長髪の美少年。通称は「美声のナガヒロ」。

袋井　満（ふくろい　みちる）
赤い髪の美少年。通称は「美食のミチル」。

足利　飆太（あしかが　ひょうた）
黄色い髪の美少年。通称は「美脚のヒョウタ」

指輪　創作（ゆびわ　そうさく）
黒髪の美少年。通称は「美術のソーサク」

麗（れい）
学と眉美をさらった謎の組織トゥエンティーズのリーダー。美女。

※背景色つき文字で書かれたシーンは、シーンリプレイ対象のシーンです。

起　（90秒　+　210秒）

0-1:30
オープニングテーマ　90秒

1:30-1:37　
タイトル　7秒

1:37-2:00　
目を開ける　男気　23秒

2:00-2:20　
全部見抜いてる　余裕の態度　20秒

2:20-2:50　
眉美の交渉　30秒

2:50-3:30　
不思議な信頼感　40秒

3:30-4:00　
バカな団長　正体と目的　30秒

4:00-4:25　
知らないこと知ること　美学を守る　25秒

4:25-5:00　
眉美が狙われている理由　35秒

---

承　（340秒）

5:00-5:15　
眉美だけが目撃できた　15秒

5:15-5:53　
すごく目が良すぎる　監視は楽　38秒

5:53-6:21　
監視は解いてもよかった　28秒

6:21-7:12　
それが美少年探偵団　第4条　51秒

7:12-7:32　
美脚のヒョータ　20秒

7:32-7:52　
車を止める　20秒

7:52-8:12　
美脚対決　20秒

8:12-8:44　
作戦成功　32秒

8:44-9:50　
等価での取引　美食のミチルかっこいい　66秒

9:50-10:40　
中華料理を食べる　50秒

---

転　（360）

10:40-11:55　
眉美の真実　75秒

11:55-12:22　
何度でも夢をみること　27秒

12:22-12:50　
部下思いの麗　28秒

12:50-13:30　
抜け目のない麗　40秒

13:30-13:50　
お金になると思います　20秒

13:50-14:00　
裏切りたくない　10秒

14:00-14:30　
迷いのない学　30秒

14:30-14:50　
静音ヘリ　学かっこいい　20秒

14:50-15:25　
美声のナガヒロかっこいい　35秒

15:25-15:55　
物語を俯瞰する論理展開　決まった　30秒

15:55-16:40　
ほれてまうやろー　いただきます　45秒

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結　（329秒　+　90秒）

16:40-16:54　
麗再登場　14秒

16:54-17:15　
脱獄犯　眉美と取引　21秒

17:15-17:35　
お断りします　20秒

17:35-18:00　
美しくない　25秒

18:00-18:23　
モデル歩きからの　シャフ度　23秒

18:23-19:00　
男装をやめない　37秒

19:00-19:30　
小五郎ですから　30秒

19:30-20:03　
私を美少年探偵団に　33秒

20:03-20:25　
正しくじゃなくて美しく　22秒

20:25-20:45　
少年の心　20秒

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20:45-21:10
歓迎しよう　25秒

21:10-21:50　
探すこと　最高のチームになろう　40秒

21:50-22:09　
あきらめた（始）　19秒

---

22:09-23:39　
エンディングテーマ　90秒

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シーンリプレイ

0-1:30
オープニングテーマ　90秒

構成：5　4　5　9　3　5　4　9　5　4　4　5　4　4　5　4　3　8

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5秒
ピアノとドラムに合わせたカット

4秒
眉美ちゃんをぐるーっと

5秒
目から星が飛び出て

9秒
学園に入っちゃった

3秒
歌詞に合わせた遊び

5秒
みんな順番に紹介して

4秒
しぃーっ

9秒
魚魚魚　きれいすぎる

5秒
足がきれい

4秒
かっこいい

4秒
小五郎の尻

5秒
眉美ちゃん飛び出した

4秒
色気のあるダンス

4秒
無垢すぎる

5秒
笑顔にして

4秒
タイトル

3秒
なんか飛んできた

8秒
ようこそ美少年探偵団へ

映像でダンスをしているかのようなオープニング。縦縞パンツが正解だと思える足の動き。楽しすぎる。

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20:45-21:10
歓迎しよう　25秒

構成：6　2　4　5　4　4

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6秒
料理ができる不良

2秒
団員のイメージカラースポットライト点灯

4秒
かっこいい横顔

5秒
美脚なめ

4秒
無言で語る不思議キャラ

4秒
歓迎しよう

美しい止め絵の連続シーン。それぞれのキャラの魅力が味わえる。

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感想

　劇中にセリフそのままに画面から”美学”が感じられる。動きは多くはないが動けば美しい。ここぞという場面では最高に美しい止め絵で魅せる。美少年探偵団のはいている縦縞のパンツの効果は絶大で、彼らのスタイルのカッコよさを強調している。特に決めポーズやダンスの動きがとても映える。

　第3話は前半は押しつぶされたような抑圧された画面が多い画面設計。後半の美術室の場面では縦の線が目立つ引き締まってかつ開放的な画面設計。縦横の線での画面設計は第2話のほうが顕著で分かりやすいかもしれない。

　私の印象が正しいかどうかは別にして、このアニメの画面からはレイアウトやデザインに対するこだわりと自信が感じられる。キャラクターの会話やモノローグを主体にして、ともすれば退屈になってしまいそうな題材を、その類まれなるセンスでまとめあげ視聴者を釘付けにしてしまう。

　絵ばかり称賛してしまったが、美少年たちの発言や行動にも魅力が詰まっている。特に大げさに見得を切って発言する双頭院学にはハッとさせられる。確かに彼の中には”美学”が存在する。気恥ずかしいセリフも上滑りせず、私たちに訴えかけてくる。

　題名から視聴を避けていた男子もおられるだろうが、アニメファンならこの作品を見逃す手はない。眉美のかわいさはもちろん、麗の大人の魅力も見逃せない。それに男からみてもミチルはカッコいいし、飆太の足はいいぞ。