[アニメ レビュー] ブルーロック 第5話 生まれ変わるのは
ブルーロック
「ブルーロック」は、日本代表を目指すFW選手たちを題材としたサッカー漫画のアニメ化作品である。キャラクターは主に高校生で、騙し合いやケンカなどエゴをぶつけ合いながら勝つための選手として成長してゆく。
日本代表をW杯で優勝させるためのプロジェクト「ブルーロック」。日本中から集められた若きFWたちが集められ、個性とエゴをむき出しの戦いの中に放り込まれる。なお脱落者は今後、日本代表として選ばれることはない。
入寮テストで生き残ったチームZのメンバーたち。次の第一次選考では5チームでの総当たり戦に挑むことになった。第1戦目のチームX戦では惨敗。チームとして戦うことの意味を思い知らされた。
第2戦目のチームYとのゲームも先制を許し押された展開に。しかし潔の直感と我牙丸の粘りでなんとか追いついた。ようやく才能が噛み合いだしたチームZの逆襲が始まる。
イロモノ感満載の作品だが、サッカー観やメンタリティに関する内容は真っ当なものだ。プレイや戦術についても同様で、サッカー入門としても優秀だ。キャラクターや設定がぶっ飛んでいるので勘違いするかも知れないが、サッカーファンにこそ刺さる”熱さ”を持った作品だ。
※本記事は2022年11月15日時点での視聴をもとにした記事です。
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第5話 生まれ変わるのは
第5話の長さは24分13秒(1453秒)。独断で起承転結の4つに分割している。これ以降はネタバレ注意です。
<登場人物>
- 潔 世一(いさぎ よいち)
- チームZ所属の主人公。平凡な成績のFWだが、ブルーロックによってその才能を開花させてゆく。
- 千切 豹馬(ちぎり ひょうま)
- チームZ所属の長髪の美少年。あまり群れることはせずマイペースに振る舞うことが多い。
- 二子 一輝(にこ いっき)
- チームY所属のプレイヤー。プレイ中はあまり目立たないが、フィールド全体を把握しゲームを支配する頭脳派。同様な才能を持つ潔に、その才能を自覚させた。
- 絵心 甚八(えご じんぱち)
- 日本をW杯で優勝させるために立ち上げられた”ブルーロック”プロジェクトの絶対的権力者でありコーチ。厳しく口の悪いところもあるが、的確な指摘で物事の本質を見える化できる人物。
第5話 生まれ変わるのは
潔の見事なパスカットからのカウンター返しでチームZは勝利した。仲間が潔をたたえるなか、敗者の二子へと歩み寄った潔はFWとしてのエゴが満たされ、最高に気持ちよくなっていた。
ゴールの興奮が冷めない潔は布団を抜け出してモニタリングルームへ向かう。そこには千切がビデオを観ていた。千切は潔の空間認識能力に着目し、潔の武器を説明してみせた。良かれと思って千切の武器を聞いた潔は、逆に千切を怒らせてしまう。
自分の能力を把握できた潔だったが、その活かし方が分からない。そんなとき、絵心の言葉によって潔はヒントを得る。能力を掛け算するには90分間戦える体力が必要だと気づいた潔は走り込みを始める。チームメイトたちもそれに加わり、チームZはまたひとつ成長したのだった。
第5話の見どころ
- 最後まで目が離せない勝負
- 千切の過去
- 変わってゆく潔とチーム
※背景色つき文字で書かれたシーンは、シーンリプレイ対象のシーンです。
起 (270秒)
0-15
ロゴ 15秒
15-40
潔vs二子 25秒
40-1:20
二子を無力化 40秒
1:20-2:15
アイディアは止まらない 55秒
2:15-2:50
前がかりになるチームZ 35秒
2:50-4:00
高速カウンター 70秒
4:00-4:30
やっぱココだよな 30秒
潔が覚醒するパート。
承 (175秒 + 90秒)
4:30-4:55
カウンター返し 25秒
4:55-5:10
生まれ変わる 15秒
5:10-5:35
一気に攻め上がる 25秒
5:35-6:00
我牙丸の裏を狙った 25秒
6:00-6:30
チームZの勝利 30秒
6:30-7:00
敗者に歩み寄る潔 30秒
7:00-7:25
気持ちいいいいい 25秒
7:25-8:55 OP:「カオスが極まる」UNISON SQUARE GARDEN 90秒
カオスが極まる
見事なカウンター返しでチームZが勝利をおさめるパート。
転 (390秒)
8:55-9:45
一段と楽しい夕食 50秒
9:45-10:40
ゴールの匂いを嗅ぎ分ける能力 55秒
10:40-11:30
叩き潰した快感 50秒
11:30-12:15
忘れられないゴール 45秒
12:15-13:15
潔の武器 60秒
13:15-14:00
千切の武器は? 45秒
14:00-14:30
右膝前十字靭帯断裂 30秒
14:30-15:00
サッカーあきらめられる 30秒
15:00-15:25
何が分かるんだ 25秒
千切の観察によって潔の能力が可視化されるパート。
結 (375秒 + 90秒)
15:25-16:15
ブルーロックは順調 50秒
16:15-16:40
潔よりも周りのが上 25秒
16:40-17:15
このまま終わりたくない 35秒
17:15-17:45
チームVの一人勝ち 30秒
17:45-18:15
チーム内順位変動 30秒
18:15-18:30
突出させろ 15秒
18:30-19:00
人の真似では輝かない 30秒
19:00-19:30
能力を掛け算する 30秒
19:30-19:55
目に見えない能力 25秒
19:55-20:15
掛けるモノを見つけた 20秒
20:15-20:50
潔を中心に 35秒
20:50-21:40
チームがまとまり始める 50秒
21:40-23:10 ED:「WINNER」仲村宗悟 90秒
WINNER
ゴールを決めたことで潔がチームの牽引役となるパート。
あでぃしょなる・たいむ! (63秒)
23:10-23:27 起
名前書いとこう 17秒
23:27-23:45 承
完璧 18秒
23:45-24:00 転
我牙丸の字 15秒
24:00-24:13 結
不安 13秒
シーンリプレイ
4:00-4:30
やっぱココだよな 30秒
ゴールの匂いを感じる潔だからこそのディフェンス。絶体絶命からのカウンターは燃える。
7:00-7:25
気持ちいいいいい 25秒
この残酷さこそブルーロックの魅力。そして頂点に立つFWに必要なもの。
19:00-19:30
能力を掛け算する 30秒
口は悪いが適切なアドバイスを投げかける。絵心がどこか憎めないキャラクターである理由だ。
感想
今期でもっとも意外性の高かったのが「ブルーロック」だ。最初は第1話をチョロっと観たらやめるつもりだったのだが、そのショッキングな面白さに釘付けになってしまった。
第5話でもそのショッキングさは健在で、敗者の姿を見回した潔は自分の気持ちを「気持ちいい」と表現した。勝利への執着とエゴがむき出しになる瞬間がこの作品の大きな魅力だ。
このケレン味たっぷりな設定とは逆に、サッカーに関するウンチクはとても常識的に描かれている。第1試合のボールに敵味方関係なく集まる状況から、第2試合の役割と戦術を考えたサッカーへの進化。サッカーそのものの成り立ちから選手に学ばせている。
登場するキャラクターは個性的でクセのある選手ばかりだ。しかしそんな彼らのプレイも常識的な範囲でのスーパープレイで収められており、現実的で分かりやすくかつカッコよくサッカーの魅力を描いている。実際のサッカーファンにも興味を持ってもらえるような作品だと言えるだろう。
ブルーロックでは日本の教育ではなかなか育てることが難しい「エゴ」や「個性」を題材としている。キャプテン翼が世界中の名だたるサッカー選手に影響を与えたように、ブルーロックがとんでもないFWを生みだすこともあり得ない話ではない。願わくば日本から突出したサッカー選手が出現してくれると嬉しいのだが。
チームZはこのまま上り調子かと思いきや、そうは問屋が卸さない。千切くんも覚醒しないし、思いがけないピンチに見舞われる。なかなかどうして、前途多難な物語が続くのだ。
潔との勝負に自信をみせる二子。守りをかためたかに見えたチームYの狙いは高速カウンターだった。あせるチームZ。絶体絶命かと思われた二子の渾身のラストパスは、それを読み切った潔により阻止されるのだった。