[名作1クール レビュー] ひぐらしのなく頃に 第3話 「鬼隠し編 其の参 疑心」

各話レビューリスト

※本記事は2024年7月16日時点での視聴をもとにした記事です。


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第3話 「鬼隠し編 其の参 疑心」 

 第3話の長さは23分40秒(1420秒)。独断で起承転結の4つに分割している。これ以降はネタバレ注意です



第3話 「鬼隠し編 其の参 疑心」

<ストーリーの流れ>

学校を休んだ圭一が大石から情報をもらう

大石の警告とレナと魅音のお見舞い

誰も寄せ付けなくなる圭一

家にひとりきりの晩


背景色つき文字で書かれたシーンは、シーンリプレイ対象のシーンです。



起 (330秒)

 ゆうべのショックから学校を休んでしまう圭一。富竹と一緒にいた行方不明の女性は「鷹野」という名前だった。大石からの情報で魅音、沙都子、梨花がオヤシロ様の事件の関係者だと知らされる。圭一にとっては受け入れたくない事実が次々と大石の口から聞かされる。


0-43
前回の「ひぐらしのなく頃に」 43秒


43-2:13
OP:「ひぐらしのなく頃に」島みやえい子  90秒


2:13-2:40
学校を休んでしまう圭一 27秒

2:40-3:30
富竹と一緒にいた女性は鷹野 50秒

3:30-5:30
魅音、沙都子、梨花は事件に関係していた 120秒

承 (300秒)

 唯一オヤシロ様と関係がないと思っていたレナも、じつはもともと雛見沢の住人だった。大石からの注意で圭一の疑念はますます大きくなる。その晩お見舞いに来てくれたレナと魅音は、昼間に大石と会っていたことを圭一に問いただす。そしてお見舞いでもらったおはぎには針が仕込まれていた。


5:30-6:30
レナはオヤシロ様が見えていた? 60秒

6:30-7:00
レナはもともと雛見沢の住人だった 30秒

7:00-7:30
大石が圭一に近づいたのは圭一が危険だから 30秒

7:30-8:30
レナと魅音のお見舞いと宿題 60秒

8:30-9:00
大石と会っていたことがバレていた 30秒

9:00-9:50
あした、学校休んじゃ嫌だよ 50秒

9:50-10:30
もらったおはぎには針が入っていた 40秒

転 (270秒)

 自分が命を狙われていると確信した圭一は、自分なりにできることを実行する。メッセージを残すこと、自分に他の人間を近寄らせないこと。自分の身は自分で守らねば……。どんどん孤立してゆく圭一の姿が痛々しい


10:30-11:00
圭一は命を狙われている 30秒

11:00-11:45
告発の手紙を時計の裏に隠す圭一 45秒

11:45-12:30
謎のワゴン車にひき逃げされそうになる圭一 45秒

12:30-13:40
身を守るためバットを持ち歩く圭一 70秒

13:40-14:20
自制が効かなくなる圭一 40秒

14:20-15:00
部活を無視して下校する圭一 40秒

結 (405秒 + 115秒)

 もう誰も信じられない圭一はレナに強く当たる。そこで圭一は雛見沢から姿を消した悟史が、自分と同じように行動していたことを知る。両親の不在でひとりきりで夜を越さなくてはならなくなった圭一。大石との電話の途中で鳴るインターホン。圭一に危機が迫る。圭一を心配するレナの表情は嘘だとは思えない。悟史に関する話が本当なら、実は圭一の方がおかしくなったのかもしれない。


15:00-16:00
ついてきたレナを威嚇する圭一 60秒

16:00-17:00
圭一は悟史と同じ行動をとっていた 60秒

17:00-17:55
おかしくなった悟史はどうなったのか 55秒

17:55-18:20
転校した 25秒

18:20-19:10
明日の晩まで家にはひとり 50秒

19:10-20:00
大石からの電話 50秒

20:00-20:55
おはぎの針は捨ててしまった 55秒

20:55-21:45
誰かがやってきた 50秒 


21:45-23:15
ED:「why, or why not」片霧烈火 90秒


23:15-23:40
次回予告 26秒

シーンリプレイ

9:50-10:30
もらったおはぎには針が入っていた 40秒

「学校休んじゃ嫌だよ」のあとにコレは心が折れる。もうふたりを信用できない。


15:00-16:00
ついてきたレナを威嚇する圭一 60秒

 トゲトゲしく悲しい圭一の態度。かわいそうでレナの表情が見てられない。


18:20-19:10
明日の晩まで家にはひとり 50秒

 現在の状況でひとりきりは心細い。雛見沢のような狭い地域では、圭一は家にいても安全ではないのだ。


感想

 第3話は圭一が周囲から孤立してゆく様が描かれた回だった。圭一にはレナや魅音を信じたい気持ちが残っているようだが、外部から入ってくる情報がそれをさせてくれない。圭一の苦しい内面が察せられる。

 魅音、沙都子、梨花はダム事件の関係者だった。レナは引っ越し組なので関係ないと思われたが、実はレナも雛見沢出身の人間だった。しかもオヤシロ様を見たことがあるという。

 とどめは大石の「危ないのは、あなたなんですよ」という言葉。親切心からの言葉だったのだが、これが圭一のレナたちへの不信感が加速してしまった。レナたちのやることなすことすべて、自分への攻撃だと解釈してしまうようになった。

 そしてバットを持ち歩き周囲から孤立してゆく圭一。その行動は、かつて雛見沢から消えた少年・悟史と重なるものであった。果たしてほんとうに”おかしい”のはレナや魅音なのか、それとも圭一なのか。

 どちらにも解釈できるので混乱してしまうが、それが「ひぐらしのなく頃に」のキモだ。いっぱい悩んで、いっぱい可能性を探した人が、一番この物語を楽しめるのだ。