[名作1クール レビュー] ひぐらしのなく頃に 第7話 「綿流し編 其の参 嘘」

各話レビューリスト

※本記事は2024年8月5日時点での視聴をもとにした記事です。


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第7話 「綿流し編 其の参 嘘」 

 第7話の長さは23分41秒(1421秒)。独断で起承転結の4つに分割している。これ以降はネタバレ注意です



第7話 「綿流し編 其の参 嘘」

<ストーリーの流れ>

梨花ちゃまに祭具殿のことを打ち明ける圭一

行方不明の梨花ちゃまと沙都子

消えたふたりとレナの推理

実は詩音も失踪していた


背景色つき文字で書かれたシーンは、シーンリプレイ対象のシーンです。



起 (355秒)

 祭具殿に忍び込んだのは自分たちなのに、オヤシロ様のたたりで消えてしまったのは村長だった。不安を抱えきれなくなった圭一は、梨花に祭具殿のことを話してしまう。猫と犬の例え話でなければ、圭一は口を割っていなかったかもしれない。どうぶつの例えとあざとい口調に騙されるが、梨花ちゃまもなかなかあなどれない人物だ。


0-1:04
消えた村長 64秒


1:04-2:34
OP:「ひぐらしのなく頃に」島みやえい子  90秒


2:34-3:00
不安が消えない圭一 26秒

3:00-3:30
お祭りの晩に何か悪いことしましたか? 30秒

3:30-4:15
話の切り出しに迷う圭一 45秒

4:15-5:15
猫と犬の例え話 60秒

5:15-5:55
姉猫(魅音)はとても怒っている 40秒

承 (295秒)

 ここでは祭具殿での話を打ち明けたことで、村長と梨花ちゃまが行方不明になる。自分たちの行動により、たたりが身近な人たちに降りかかる恐怖が圭一を追い詰める。何より恐ろしいのは魅音の怒りだ。ハシゴを揺らすのはとても危ないと思う。


5:55-6:20
梨花ちゃまに祭具殿のことを話してしまったことを後悔する圭一 25秒

6:20-6:50
和解する詩音と圭一 30秒

6:50-7:50
詩音は村長さんに祭具殿のことを話していた 60秒

7:50-8:20
梨花ちゃまと沙都子の家に向かう3人 30秒

8:20-9:00
家からは反応が返ってこない 40秒

9:00-9:40
梨花ちゃまも沙都子もひとり残された 40秒

9:40-10:25
沙都子への呪いを口にする魅音 45秒

10:25-10:50
魅音への恐怖をつのらせる圭一 25秒

転 (295秒)

 苦しむ圭一をレナが優しく包み込む。ふたりの痕跡から行方不明の推理をするレナ。いつもオドオドした印象のレナだが、今はとても頼りに感じる。情緒が不安定な魅音とは対照的だ。


10:50-11:20
やはりオヤシロ様のたたりか 30秒

11:20-12:40
怯える圭一とレナの優しさ 80秒

12:40-13:50
梨花ちゃまと沙都子は夕飯の準備をしていた 70秒

13:50-15:00
ふたりは誰かに誘い出された? 70秒

15:00-15:45
圭一を待っていた大石 45秒

結 (360秒 + 116秒)

 大石の報告によって詩音が失踪していることを知る圭一。では電話で話した詩音は何なのか。ここで面白いのは、恐怖の対象がオヤシロ様の事件から詩音の存在そのものに移るところだ。最後の高笑いは圭一を恐怖のどん底に叩き落としたことだろう。


15:45-16:45
村長は病院へ行ったあと神社の会合には参加していた 60秒

16:45-17:15
詩音はいつ村長に打ち明けたのか 30秒

17:15-18:45
詩音も失踪していた 90秒

18:45-19:45
失踪したはずの詩音からの電話 60秒

19:45-20:40
核心に迫る質問をする圭一 55秒

20:40-21:30
詩音の発言のおかしな点を指摘する圭一 50秒

21:30-21:45
恐ろしい高笑い 15秒


21:45-23:15
ED:「why, or why not」片霧烈火 90秒


23:15-23:41
次回予告 26秒

シーンリプレイ

9:40-10:25
沙都子への呪いを口にする魅音 45秒

 仲良しだと思っていた相手への罵詈雑言。いきなり雪崩のように聞かされると怖い。


11:20-12:40
怯える圭一とレナの優しさ 80秒

 圭一に寄り添うようなレナの優しさ。どこか意思の強さも感じさせる。


17:15-18:45
詩音も失踪していた 90秒

 今まで頻繁に連絡を取っていた相手が実は失踪していた。これは恐怖だ。


感想

 今回はひぐらしのホラーとしての魅力が楽しめる回だ。設定としてのオヤシロ様のたたりや凄惨な事件という面と、魅音の変貌や詩音の不規則な発言の恐ろしさ。今回は特に後者の不気味さが圭一に降りかかる。

 冒頭の梨花ちゃまから語られる、祭具殿への侵入についての話題。ここで間接的に魅音が祭具殿の件について怒っているということを圭一は知らされる。第三者から聞かされるというのがポイントで、これによって恐怖は増幅する。

 梨花ちゃまを探し圭一がハシゴに登るシーンでは、魅音が取り乱してハシゴを揺らす。梨花ちゃまの行方不明の一切を沙都子のせいにする魅音の発言が不気味だ。ハシゴや脚立というアイテムも恐怖や不安を日常に繋げやすい道具で、もしあんなに揺らされたら私なら泣いてしまうかもしれない。

 そして大石から失踪していると聞かされていた詩音からの電話。最後の高笑いが最高に恐ろしい。詩音が錯乱しているだけなのか、それとも詩音は圭一を罠にはめたのか、そもそも電話の向こう側にいるのは詩音なのか。疑問は増えるばかりである。

 事件のことやオヤシロ様なんかよりもずっと恐ろしい人間の心の闇。そんなひぐらしの魅力が楽しめる回だった。疑心暗鬼だらけの現状で圭一はいつまで正気でいられるのだろうか。